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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

平安時代から息づく寺院 常識を覆す住職の試み
曹洞宗 宝壽山 正安寺 住職 塚田雅俊

 
プロフィール 長野県出身。曹洞宗 宝壽山 正安寺に生まれ、幼い頃より住職を継ぐことを志す。10歳で得度し、14歳で愛知県豊川稲荷にて3年間の修行を積んだのち駒澤大学に入学。その後、大本山永平寺、駒澤大学大学院を経て26歳で正安寺の副住職に就任。34歳で37代目の住職に任命された。檀家離れや寺院の減少に端を発してお布施の金額や葬儀費用を明示するなど、従来寺院のイメージを覆す革新的な取り組みに注力している。
 
 
 
平安時代に創建され、950年以上の歴史を持つ曹洞宗 宝壽山 正安寺。住職の塚田雅俊氏は、時代の変化に柔軟に対応しながら運営に尽力している、稀有な存在だ。ホームページでのお布施額や葬儀費用の明示のほか、近隣の飲食店や温泉施設の情報発信を行うなど、利用者目線を大切にした取り組みで檀家数を増加させている。さらに新しい手法を取り入れていきたいと語る塚田住職に、熱い思いをうかがった。
 
 
 

1000年近い歳月を紡いできた寺院

 
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インタビュアー 畑山隆則(元ボクシング世界王者)
畑山 長野県佐久市にある曹洞宗 宝壽山 正安寺の塚田住職は、B-plusでの登場は2回目ですね。前回取材させていただいた矢部美穂さんからバトンを受ける形で、お話を掘り下げたいと思います。正安寺さんは、なんと平安時代から続く寺院とのこと。その歴史と、住職ご自身の歩みからお聞かせください。
 
塚田 正安寺は、この地で950年以上にわたり歴史をつないできました。私は37代目として生まれまして、一人息子ということもあり、自然と僧侶の道を歩んできたのです。14歳の時に愛知県の豊川稲荷で3年間の修行を積み、駒澤大学に入学し、大本山永平寺、駒澤大学大学院を経て、26歳で正安寺に戻りました。そして34歳のとき、住職になったんです。
 
畑山 僧侶としてまっすぐに、順風満帆に歩んでこられたのですね。
 
塚田 私自身は恵まれていたのですが、仏教界そのものが逼迫しているので安穏とはしていられませんでした。というのも、少子高齢化などの影響もあり、毎年約700の寺が廃寺になっているんですよ。そんな中で当寺を存続させていくには経営者的な目線が必要だと考え、運営や管理の知識を身に付けてきました。