河田　当然のことながら、清掃業は高いクオリティを要求されます。民泊を利用されるのは8～9割方が海外からのお客様。そこで、日本人の勤勉さやホスピタリティの精神を清掃で表現できたら、日本文化を体験したいインバウンドの皆様に喜んでいただけるのではと考えました。現在、国内の清掃業界で外国人の方が多く活躍されている中、弊社はあえて日本人のスタッフで固めています。また、お客様に何かお困りやご要望があった際にお客様のもとに駆けつけるサービスも行っています。
 
狩野　海外の方がイメージする日本人ならではの細やかさを、細部まで整えられた部屋や宿泊中のサポートを通じ、表現されていると。
 
河田　はい。性別だけで人を判断するわけではないものの、経験上、女性がこの仕事で発揮する細やかな心遣いにはいつも感心させられていて、自然と現状のスタッフは女性が中心を占めるようになりました。とりわけ、ホテルや民泊の清掃業経験者よりも、他業種にいた方のほうが、私たちの気付かないような視点から提案してくれるのでありがたいですね。
 
狩野　同じ役割に見えても一人ひとりの視点や得意分野が違うからこそ、チーム全体の厚みを出せるわけですね。ほかにも合同会社アウトスパイスさんの特徴を挙げるとしたら？
 
河田　一般に民泊の清掃業者が使用するリネンやタオルはレンタル品が多い中、使用時の品質管理を徹底したいので、それらの備品をすべて自社で購入している点ですね。使用後は、信頼を置くクリーニング会社で洗濯してもらっています。
 
狩野　そういった部分のコストを惜しまない姿勢が素晴らしいです！　表には見えにくい部分にこそ、仕事の本質が宿るもの。“見えない努力”を積み重ねて品質を守る姿勢にプロの意地を感じます。