B+ 仕事を楽しむためのWebマガジン

経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

技術で勝負し腕で見返す 現場主義の若き溶接職人
MRTech 代表 村田英二

 
glay-s1top.jpg
インタビュアー 畑山隆則(元ボクシング世界王者)
畑山 兵庫県加古郡で、製缶・溶接・鍛冶工事等を手がけるMRTech(エムアールテック)さん。まずは事業内容についてお聞かせください。
 
村田 MRTechでは、金属を加工して組み上げる製缶工事や、配管製作、鍛冶工事、液体・粉・気体を流すためのプラント配管といった溶接加工を行っています。半自動や手棒、ティグなどさまざまな溶接方法に対応していますし、産業機械のメンテナンス、据付まで幅広く手がけています。
 
畑山 製缶・溶接と聞くと堅い職人の世界のイメージがあります。でも村田代表はとても話しやすい雰囲気の方ですね。なぜこの業界に入ったんですか?
 
村田 もともとは営業や飲食業で働いていたんですが、次第に「商品じゃなくて、自分の腕を評価してもらえる仕事をしたい」と思うようになり、22歳でこの業界に飛び込みました。それから現場で経験を積み、技術を磨き、2021年に独立。2023年には工場も借りて、2025年で業界歴9年目になります。
 
畑山 まったく別の世界から飛び込んで技術を磨き、今は会社を立ち上げているとは、すごいストーリーだなぁ。やっぱりこの仕事には特別な魅力があるんでしょうね。
 
glay-s1top.jpg
村田 はい。当初は溶接のことをまったく知らなかったのですが、素人が見ても美しい仕上がりにする先輩を見て「自分もこうなりたい」と憧れたんです。溶接は仕上がりを見れば、その人の腕前が一目でわかる世界。だからこそ技術を上げれば上げるほど結果が出ておもしろいんですよ。自分の手でつくったものをお客様に喜んでいただけると本当に嬉しいです。「きれいな仕上がりですね」と言ってもらえたときは最高のやりがいを感じますね。
 
畑山 わかります! 格闘技も勝敗で実力がハッキリと出るんですよ。それと似ていますね。結果で評価されるからこそ、自信にもつながる。
 
村田 そうなんです。溶接の世界は“腕”がすべて。若いからと初めはタメ口だった相手が、仕上がりを見て敬語に変わることもあります。そういう、仕事で結果を出して評価が変わったときに「よし!」と、思わずガッツポーズしたくなりますね。
 
畑山 まさにリングの上と同じで、実力を見せたら周りの目が変わるってやつですね(笑)。