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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

信頼を紡ぐ屋根工事の道 ご縁と感謝が人をつなぐ
株式会社ケーティー工業 代表取締役 田中啓太

 
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インタビュアー 畑山隆則(元ボクシング世界王者)
畑山 兵庫県西宮市を拠点に、戸建て住宅から大規模なマンションまで、幅広く屋根工事一式を手がけているケーティー工業さん。田中社長が大切にされているのが、“どんな仕事も断らない”という心意気だとうかがっています。
 
田中 お客様に「田中さんにお願いしたらどうにかなる!」と思っていただけるよう、その気持ちを一番にやってきました。屋根は普段見えない場所ですが、見えない場所であっても手を抜かず、見た目のきれいさにもこだわりを持って、最前線に立って仕事をしてきたことが、皆様からの信頼につながり、幅広くお声がけいただけるようになったと感じています。
 
畑山 それは、最高の褒め言葉ですね。その信頼に応えたいという一心で、ここまで会社を成長させてこられたということでしょう。ところでこの道に入る以前、学生時代にはボクシングに打ち込んでいたとお聞きしました。
 
田中 小学生からラグビーとボクシングを始め、ラグビーは高校まで、ボクシングは大学まで続けていました。高校時代はインターハイにも出場したものの、そこで見事に打ちのめされまして・・・。大学では全国大会に進むことはあっても、結局は勝ちきれない。同級生には桁違いに強い選手もいて「努力だけでは越えられない壁だ」と痛感し、次に負けたらやめようと夢に区切りをつけたんです。
 
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畑山 その決断力は立派です。自分で区切りをつけられる選手は、実はそう多くないんですよ。
 
田中 ありがとうございます。そこでボクシングに区切りをつけ、19歳の頃から続けていた屋根工事の仕事で、本格的にやっていこうと覚悟を決めました。そこから経験を積んで、26歳で一人親方として独立したのが次のスタートです。ただ、独立当初は正直に言うと大変でしたね。最初の3年間はほとんど仕事がありませんでした。持っていたのは腰道具とインパクトドライバーと車だけ。倉庫も借りられませんでした。正直、ゼロからのスタートでしたね(笑)。