
インタビュアー 畑山隆則(元ボクシング世界王者)
田中 お客様に「田中さんにお願いしたらどうにかなる!」と思っていただけるよう、その気持ちを一番にやってきました。屋根は普段見えない場所ですが、見えない場所であっても手を抜かず、見た目のきれいさにもこだわりを持って、最前線に立って仕事をしてきたことが、皆様からの信頼につながり、幅広くお声がけいただけるようになったと感じています。
畑山 それは、最高の褒め言葉ですね。その信頼に応えたいという一心で、ここまで会社を成長させてこられたということでしょう。ところでこの道に入る以前、学生時代にはボクシングに打ち込んでいたとお聞きしました。
田中 小学生からラグビーとボクシングを始め、ラグビーは高校まで、ボクシングは大学まで続けていました。高校時代はインターハイにも出場したものの、そこで見事に打ちのめされまして・・・。大学では全国大会に進むことはあっても、結局は勝ちきれない。同級生には桁違いに強い選手もいて「努力だけでは越えられない壁だ」と痛感し、次に負けたらやめようと夢に区切りをつけたんです。

田中 ありがとうございます。そこでボクシングに区切りをつけ、19歳の頃から続けていた屋根工事の仕事で、本格的にやっていこうと覚悟を決めました。そこから経験を積んで、26歳で一人親方として独立したのが次のスタートです。ただ、独立当初は正直に言うと大変でしたね。最初の3年間はほとんど仕事がありませんでした。持っていたのは腰道具とインパクトドライバーと車だけ。倉庫も借りられませんでした。正直、ゼロからのスタートでしたね(笑)。