水野　先ほど、髙橋代表の施工事例をいくつか拝見させていただきました。色使いや質感の表現など、独特で驚きでしたよ！
 
髙橋　ありがとうございます。私は「ただ塗りつぶすだけ」の塗装は好きではないんですよ（笑）。というのも、色を塗るだけなら誰でもできる仕事だと思っているんです。それでは、プロの職人としての腕の見せどころがありませんからね。せっかく自身の手で塗るなら、お客様に驚いてもらえる仕上がりにしたいんです。こちらの外壁ですが、多分皆さんだと3色で仕上げているように見えると思うのですが、実際5色使っています。
 
水野　髙橋代表のプロとしてのこだわりというわけですか。それにしても、レンガ調やタイル調、ぼかしの技法まで、多彩な表現力だと思います。
 
髙橋　実はそのような模様や質感を表現する際には、塗装用のローラーやハケ以外の道具も使ってるんです。例えば、食器を洗う際のスポンジなど、ホームセンターなどで販売されている極一般的な道具を工夫して使うこともあります。
 
水野　実は私も、DIYで家具の色を塗り替えたときに、食器洗い用のスポンジを使ったことがあるんです。わざとムラを出して味のある質感にするにはぴったりなんですよね！
 
髙橋　水野さんも使ったことがあったんですね！　おっしゃる通り、塗装の表情を変えるために便利なんです。スポンジの硬さや目の粗さでも、表情が変わりますしね。とはいえ、そのような作業はすぐにできるようになるわけではなく、少しずつ試しながら感覚を掴んでいくものですから、私も技法を使いこなせるようになるまでかなり試行錯誤しました。他業種の技術や道具なども、私自身が良いなと思ったものは取り入れるようにしているんですよ。
 
水野　だからこそ、ほかではあまり見ないような色の重ね方ができるのではないでしょうか。