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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

グループホームの運営で 障がい者の自立を支援!
株式会社和泉産業/障がい者グループホーム ケアル 代表取締役 徳野慶太

 
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インタビュアー 今岡真訪(野球解説者)
今岡 大阪府貝塚市に本社を構える株式会社和泉産業さん。今日は御社が運営する、「障がい者グループホーム ケアル」さんについてお聞きしたいと思います。そもそも会社の本業は別の分野で、新しく福祉事業に参入なさったようですね。
 
徳野 そうなんです。弊社は、砂や砂利など生コンクリートの材料をメーカーに販売する卸事業を展開していて、1973年に私の父が立ち上げました。
 
今岡 半世紀を超える歴史をお持ちの老舗企業が、まったく異なる事業に参入されたわけですね。驚きました。徳野社長はお父様の後を継いだ2代目になるのでしょうか。
 
徳野 ええ、父は子どもの頃からお金のことで苦労を重ねてきたそうです。弊社を創業してからも働きづめだったので、「50歳で仕事を辞める」と父は決めていたんですよ。私は大学を卒業し弊社に入社し、宣言通り、引退した父に代わり28歳で代表となりました。私が継いで今年2025年で30年になりますが、父からはこれまでに一言も口を挟まれたことがありません。私から相談したことに答えてくれる程度で、引退後はゴルフやジム通いを満喫し、仕事から完全に離れています。
 
今岡 立派なお父様ですね。また、会社を継いだ後、安定的に事業を運営してきた徳野社長の手腕も見事だと思います。そんな中、グループホームを立ち上げたのにはどんな思いがあったんでしょうか。
 
徳野 既存の事業のほかにも、何か社会貢献につながる事業をしたいという気持ちが湧き上がってきたんです。それで2024年8月に事業を立ち上げました。現在は大阪市西成区で女性専用の「ケアル西成」を、住之江区で男性専用の「ケアル粉浜」を運営しています。
 
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今岡 ぜひ、二つのグループホームの内容を詳しく教えてください。
 
徳野 施設はどちらも一軒家タイプで、玄関やキッチン、リビングなどは共用ですが鍵付きの居室でプライバシーを確保しています。もちろんスタッフが24時間常駐しているので心配はありませんよ。ちなみに責任者は私の娘婿なんです。彼はもともと障がい者のサポート経験があったので、私の相談に乗ってくれただけでなく、勤め先を辞めて事業に参加してくれました。娘も献立の立案や食材の買い出しを担当してくれているんですよ。