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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

利用者の生活に寄り添う
訪問看護ステーション

 

利用者本人や家族の意思・意向を尊重する

 
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濱中 呉山代表はもともと看護師として、長く勤務されてきたのですか?
 
呉山 はい。これまでに病院の病棟勤務やクリニックでの勤務のほか、重い障害を持つ子どもたちのための放課後デイサービスや、発達支援を行う施設などでも経験を積んできました。
 
濱中 それで先ほどおっしゃっていたように、小児訪問看護にも対応しておられるんですね。
 
呉山 そうなんです。以前、勤務していたクリニックが放課後デイサービスなども運営していたことから携わらせていただきました。当ステーションの近隣にも特別支援学校があり、小児訪問看護の需要も高いんですよ。
 
濱中 在宅医療や訪問看護に携わってからは何年ほどになるんでしょうか。
 
呉山 今年2024年で、ちょうど10年目ですね。もともとは別の訪問看護ステーションで管理者として勤務していまして。その中で、制度のはざまで悩む利用者様、ご家族様の姿、サービスを利用したくても担い手がいない現状などを目の当たりにして利用者様はもちろんのこと、そのご家族にも寄り添った手厚いサービスを提供したいという思いから、今年6月に独立して当ステーションを立ち上げました。
 
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濱中 なるほど。利用者さんのケアだけでなく、そのご家族のサポートにも注力しているわけですか。そのうえ、ターミナルケアや認知症のケアといったご年配の方のケアから、障害を持つ子どもたちのケアまで幅広く対応する、まさにオールマイティな訪問看護ステーションなんですね。その中で、呉山代表が大事にしておられることも教えてください。
 
呉山 利用者様ご本人の意思や意向を大事にしています。やはり、在宅で医療を受けたいと希望する方は、ご自身が住み慣れた家で過ごしたいというお気持ちがあるからこそ、その選択をなさったわけですからね。日々の業務の中で、アドバイスやご提案を差し上げることがあっても、あくまで最終的に判断なさるのは利用者様やそのご家族様ですから、その意思をできる限り尊重するようにしています。ですから、訪問看護は「病気だけを診る」のではなく、その方の「生活を看る」ものだと考えているんです。