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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

日本の技術の発展のため
技術士として新たな挑戦

 
 
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大路 それで、技術士事務所を開業なさったのですね。ただ、お恥ずかしながら技術士という資格にあまり馴染みがないので、ぜひ詳しく教えてください。
 
服部 技術士とは、文部科学省によって「科学技術に関する技術的専門知識と、高等の応用能力および豊富な実務経験を有し、公益を確保するため、高い技術者倫理を備えた優れた技術者」と定義されています。大企業による不正もよくニュースで見ますが、技術士は公益、つまり公衆の安全や健康を第一に考え、正しく判断し行動できる技術者です。一口に科学技術といってもさまざまで、21の部門に分かれており、私はこのうち金属部門の試験に合格しました。確かに世間一般に浸透しておらず、技術士という資格やその活動を広く発信していきたいと考えています。
 
大路 長くものづくりの業界に携わってこられた服部代表にとって、その魅力とはなんでしょうか?
 
服部 技術を学んだり実践したりする中での発見や驚き、成果をあげたときの達成感など、それらすべてを含めた楽しさでしょうか。例えば電気めっきは、特殊な溶液に素材を浸し、そこに電気を流すことで素材の表面に金属の膜をつくります。私はこのめっきの仕上がりを初めて見たとき、本当に驚き、それ以来、すっかりその楽しさにはまってしまったんですよ。特にめっきの加工が難しい素材を、試行錯誤して完成させたときは嬉しくなりますね。
 
大路 そのお気持ちはわかる気がします。試行錯誤の末に想像通りのものができあがったときは、心からワクワクするでしょうね。
 
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服部 まさにその通りなんですよ。一昔前までは、日本は世界でも指折りの技術大国だとされてきました。しかし、近年ではIT分野をはじめ、さまざまな技術で海外に後れを取っていると言われるようになっています。そこで、日本の未来を支える若い世代にものづくりの楽しさを伝え、さらなる技術の発展に貢献していきたいですね。そして、私が学んできためっきや金属加工に関する技術と、AIに関する技術を活かして、中小企業のサポートなども行っていきたいと考えています。
 
大路 それは素晴らしいですね。服部代表のお話から、ものづくりの楽しさやチャレンジ精神が伝わってきました。日本のものづくり業界に再び活気をもたらすためにも、どんな困難にも負けずに頑張ってくださいね。
 
 
 
「仕事を楽しむ」とは‥
ものづくりの現場でさまざまな問題に直面している技術者たちと共に困難に立ち向かい、共に汗を流しながら困りごとを解決する。それこそが私にとっての仕事の楽しみですね。
(服部篤彦)
 

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