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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

訪問ケアが充実した施設 介護から医療まで対応
株式会社謙康会/住宅型有料老人ホーム結明の丘 代表取締役 今井康介

 
プロフィール 大阪府堺市出身。立命館大学を卒業後、さまざまな職業を経て32歳の時に福祉業界へ。数字に強いスキルを生かして、社会福祉法人の一員として経理や法人経営に携わった。2021年1月、有料老人ホームの経営と居宅サービスなどを事業とする(株)謙康会を設立し、代表取締役に就任。2022年7月には、三重県名張市に定員39名の住宅型有料老人ホーム結明の丘をオープンした。【ホームページ
 
 
 
住宅型有料老人ホーム結明(ゆめ)の丘は、施設内の個室を賃貸の住まいとして提供することで、医療への依存度が高い人でも利用しやすい老人ホームを実現。訪問看護・訪問介護のステーションを併設し、胃ろうや点滴などの医療的処置も万全だ。運営法人、株式会社謙康会のトップとして、超高齢社会に突入した日本に必要な医療と福祉の新しい連携の形を見据える今井康介代表取締役社長に、これまでの歩みと今後の課題をうかがった。
 
 
 

30代から福祉業界に入り施設の運営を担う

 
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インタビュアー タージン(タレント)
タージン 三重県名張市で住宅型有料老人ホーム結明の丘を運営する株式会社謙康会の今井社長にお話をうかがいます。まずは、今井社長が福祉の世界に足を踏み入れたきっかけから教えてください。
 
今井 私が30代半ばだった2008年に、社会福祉法人を経営する方とご縁があり、「うちで働きませんか」と誘われたのがきっかけでした。それ以前に、製造現場の管理者をしていた経歴を見込んでくださったらしく、その法人に勤めてからも給与計算や各種申請書類の提出などを担当していたんです。学生時代から数字には強いほうでして、株式のチャートを研究していたのがその後のキャリアにも間接的に生きていると思います。
 
タージン そんな今井社長が自ら住宅型有料老人ホームの運営に乗り出したのは、どんな経緯だったのですか?
 
今井 2018年に、冠婚葬祭業で知られる地元の会社が新たに社会福祉法人をつくるということで、1つ目の施設である特別養護老人ホームの管理者に就任したことが発端でした。その後、2件目の施設整備計画の断念後に紆余曲折あって起業し、当時所属していた社会福祉法人の経営者からもご支援をいただき、土地と建物の提供を受け、弊社が賃料を払う形で老人ホームを運営しています。