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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

設備プラント工事のプロ
全国の工場を支える会社

 

技術の1日も早い習得を目指した下積み時代

 
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濱中 設備プラントと呼ばれる工場はどこも規模が大きく、見上げるような高さの機械が並んでいて、配管もきっとすごい数ですよね。そうなると、工事は大変な重労働になるのではありませんか?
 
石井 ええ、特に夏場は体力がいります。空調のない建屋の中か炎天下のどちらかですからね。でも、私はもともと体を動かすのが好きなんです。高校時代までずっと野球で鍛えられましたし。そこのこともあって、濱中さんのプレーもよく拝見していましたよ。
 
濱中 そうでしたか! 野球漬けの日々の後、設備プラントのお仕事と出合ったのはいつ頃ですか?
 
石井 高校を出てすぐの19歳の時です。体力には自信があったので、知人の紹介で知ったこの世界に入りました。最初は何もわからず、先輩の手伝いで「あの道具持ってこい」と言われたら「はい!」という感じでしたね。まだ昔気質の職人さんがいて、溶接にしてもわざわざ教えてくれませんから、見て、自分で練習して覚えなくてはいけませんでした。
 
濱中 いわゆる技術は教わるんじゃなくて盗め、という考え方ですね。途中で嫌になったりしませんでしたか?
 
石井 正直、最初はありました。でも、何もできないでいることが悔しくて、早く仕事を覚えたいという気持ちのほうが強かったです。休憩中もずっと溶接の練習をして、失敗もたくさんしたものの、どうやったらうまくなれるんだって、そればかり考えていました。
 
濱中 本当に高校球児みたいですね(笑)。先ほど、下積みの時代を経て、会社を創業したのは2011年とうかがいました。今の石井社長の年齢からすると、当時の業界的にはかなり早かったほうなのでは?
 
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石井 23歳でしたから、早いほうだったと思います。実はこの仕事に就いた時からいつかは独立して、自分の会社をつくりたいという夢があったんですよ。
 
濱中 なるほど、だからどれだけ下積みが辛くても耐えられたし、技術の覚えも早かったんですね。やはり目標を持つと上達のスピードが違いますよ。私も高校3年になって初めてプロ入りを意識した時から、練習への取り組み方が変わりましたし、1年でぐんと伸びた気がします。それにしても、23歳で独立して、すぐに仕事の注文はありましたか?
 
石井 いえ、初めの半年はさっぱりで、不安しかなかったですね。その後ようやく一つ仕事が入って、その後も少しずつ増えてはいったものの、本当に軌道に乗ったといえるのは30歳手前ぐらいだと思います。