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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

地域に愛される味を守り
革新を目指す和菓子職人

 

素材にこだわった和菓子が常時40種類

 
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畑山 初代であるお父様が白穂さんの土台をつくり、新澤社長がさらに大きく成長させている。これは、和菓子職人としての技術力と社長としての経営能力が、見事に両方マッチしたからこそだと思うんですよね。
 
新澤 ありがとうございます。おかげさまで、一昨年2020年には東大阪市中石切町に白穂2店舗目をオープンすることも叶いました。2号店のほうが広いので、ゆくゆくは本店機能を移行させる予定です。
 
畑山 将来を見据えての2号店、今後が楽しみですね。ところで、和菓子は何種類くらいあるのですか?
 
新澤 常時40種類ほどです。シーズン別に四季折々の和菓子も登場するので、店頭には50種類くらいが並び、1年を通すと100~150種類ほどでしょうか。
 
畑山 そんなに! 白穂さんに来れば、好みの和菓子が見つかりそうです。季節ごとに商品が変わるとなれば飽きることもないですし、リピーターも多いのでしょうね。和菓子をつくるうえで、特にこだわっているのはどのような点でしょう。
 
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新澤 素材をよく吟味し、厳選することですね。例えば、一般的に小豆は北海道産が主流の中、弊社では北海道産小豆はこしあんにのみ採用しています。さらに、新品種が世に出るたびにテストをして、自分たちの味覚や商品、販売地域の味覚に合うかなどを研究しながら、常に試行錯誤を続けているんです。生産者さんと年間契約できるまでの規模になったので、それを強みに珍しい品種にも毎回チャレンジしていますよ。また、つぶあんはパンチ力と香りに主眼を置き、兵庫県・丹波エリアで手摘みされた小豆を使用しています。
 
畑山 つぶあんとこしあんで小豆の産地を変えるとは、新澤社長の職人気質と、和菓子の奥深さが感じられるお話です。時代の流れから、機械を使用した合理化追求型の農家さんが多いと思います。昔ながらの手摘み農家さんはマンパワーの料金も上積みになるでしょうから、伝統的な仕事を守るという意味でも社会貢献度は高いですね!