分業制で早朝から製造開始!

インタビュアー 濱中治(野球解説者)
入江 毛の付いたままの状態の牛皮を仕入れ、洗浄や薬品による毛の溶解、皮の厚さの調整などを経てから、丁寧になめしていきます。弊社は一連の作業を分業制で行っているため、少しでも早く次の工程に進めるように朝6時から製造を開始しているんですよ。
濱中 朝早いなあ。分業制ということは、さまざまな職人さんが携わって一枚の革ができ上がるというわけですか。私たちが当然のように使っているボールは、多くの職人さんのご苦労があって生まれるんですね。ちなみに、どの段階で皮は白くなるのでしょう?
入江 なめしの工程で薬品を使うことで、白くなるんですよ。以前は近くの川に皮を浸しておくことで、水中の微生物の働きによって自然に白くなめすことができていたものの、野球が盛んになるにつれ供給が追いつかなくなりましてね。
濱中 そうだったんですね。この絶妙な白さを出すにも薬品の量などの調整が不可欠でしょうし、そう思うとあらためて職人さんたちの技術に感服です。日本の野球界を支えてくださって、ありがとうございます!