妻に黙って金型職人から中古車販売へ転身

インタビュアー 八木裕(野球解説者)
米澤 小学生の頃から自動車やモータースポーツが大好きだった私は、大人になったら整備士になる夢を抱いていました。しかし「これからの時代、整備士では食べていけない」という周囲の声に押され金型職人の道へ入りまして。会社勤めで17年、独立して13年と、30年にわたってものづくりの世界に身を置いてきました。この間、自動車部品の金型を製作したこともあります。ただ、整備士にならなかったことは今も少しだけ後悔しているんです。
八木 そうして心の内に抱え続けた悔しさを、趣味で晴らすなどしてきたのでしょうか。
米澤 おっしゃる通りです。格安の中古車を次々と購入し、自らの手で整備や塗装をして楽しんでいました。やがて、手塩にかけた車を試験的に販売してみることにしまして。すると想像以上に売れ行きが良かったんです。
八木 車業界にあこがれていた米澤代表に、大きな転機が訪れたようですね。
米澤 ええ。金型づくりを控え、徐々に中古車販売の仕事へシフトチェンジするようになったんです。気がついたときには自宅のガレージを店舗代わりにしていました(笑)。