
インタビュアー 濱中治(野球解説者)
野原 当事務所では法人向けに会社設立や記帳代行などの支援を行っています。また、個人のお客様向けには、相続人の確定調査・遺産分割協議書の作成といった相続手続きと遺言書作成のサポートが中心です。相続人確定調査では戸籍などの書類を多数取得しますので、相続人の方々にとっても、お亡くなりになった方の人生を知る機会になり、意外な発見をされることがよくあるんですよ。
濱中 一般的なイメージでは、遺産相続というと何かとトラブルがつきまとうのではないかと思ってしまいますね。
野原 はい、「相続」は「争族」と言うほどですからね。どれだけ仲の良い親族でも、お金が絡むと問題は複雑になりがちです。だからこそ、できれば事前に行政書士に相談し、可能な限り遺言書を書いて公正証書にして残しておくことが重要となります。これは、尊厳死宣言書についても同じことが言えるんですよ。
濱中 尊厳死というと、病気などで治る見込みがない方が延命治療を続けない選択を取ることですよね。いわゆる安楽死とは異なるのでしょうか。

濱中 なるほど。ただ延命するための治療ではなく、緩やかに最期を迎えるための治療をしてほしいとご本人があらかじめ宣言しておくわけですか。
野原 尊厳死宣言書は、我々行政書士が代行して宣言書を作成していきます。保管については、トラブルを防ぐため公正証書にして公正役場に保管しておくことをお勧めしますね。当事務所では日本尊厳死協会とも連携し、この尊厳死宣言公正証書の作成を手がけていこうとしています。