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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

子どもの明日をつなぐ
放課後等デイサービス

 

福祉車両は使わず普通の車で送り迎え

 
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東村 当施設では、子どもたちの自尊心を高めることに力を入れています。自尊心が高まれば、それだけできることが増えていくと思うんです。子どもたちにはクッキングでも工作でも、何か一つでいいから自信を持たせてあげたいですね。また、そうして自尊心が高まり積極的になると、周囲の方々の彼らへの関わり方にも、変化が出てくるように思います。
 
畑山 ただ、残念ながら社会の目は、まだ厳しいこともあるのではないでしょうか。
 
東村 それは、畑山さんのおっしゃるとおりですね。ですから当施設では、お子さんや保護者さんのためにさまざまな配慮をしています。例えば子どもたちを迎えに行くときは福祉車両を使わずに、あえて普通の車で送迎しているんですよ。福祉車両を使用していて、特に学校にお迎えにあがった場合、周りの子どもたちから「あの子は障がいがある」と見られることがありますから。また、「どこ行くの?」と言われた際には、「塾に行くんだよ」と説明するようにしています。
 
畑山 塾ですか。一体なぜなのでしょう。
 
東村 塾であれば、お友だちも一般的な学習塾をイメージして、それ以上話を続けてきませんし、保護者さんとしても言いやすいですよね。また、告知を受けていない高機能の発達障がいがある子の場合、インターネットを使って「放課後等デイサービス」を調べ、「そこに通っている自分は障がい者なのか」と悲しむケースもあるからなんですよ。当施設は、入口にも事業所内でも「放課後等デイサービス」という文字を使わないようにしています。
 
畑山 そこまで気配りをしてくださるデイサービスは、ちょっと見当たらないかもしれませんね。これからの展望も気になるところです。
 
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東村 発達障がいがある子どもたちのお手伝いは、放課後等デイサービスだけで完結するわけではありません。この子たちが18歳以降の人生を有意義に過ごせるように勉強面・行動面・心理面でのサポートができる、幅広い視点を持つ新しいサービスを立ち上げるのが目標です。
 
畑山 そういえば東村代表はこれまでの功績を認められ、2016年に内閣府から表彰状を贈られたそうですね。それはどこに飾ってあるのでしょうか。
 
東村 表彰状は、私一人の力でいただいたものではありません。これまでに私と関わってくださった多くの方々と一緒にいただいたものだと考えていますので、事業所の中には飾らず、家にこそっと飾ってあります。
 
畑山 周囲への感謝を忘れない東村代表の謙虚なお気持ちが、そんなところにも現れていたんですね! これからもその気配りで、多くの方の手助けをしてください!
 
 
 
「仕事を楽しむ」とは‥
どんな経験でも、その経験がいつか別の機会で役に立つかもしれないと前向きに笑顔で歩むことですね。
(東村剛志)
 
 :: 事業所概要 :: 
  ■ 社名 一般社団法人明日へのつむぎ
■ 本社 〒567-0888 大阪府茨木市駅前1-8-20
■ 事業内容 放課後等デイサービス運営
■ ホームページ http://www.asuhenotsumugi.or.jp