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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

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無二の親友のマネージャーを買って出る

 
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水野 二足のわらじってどういうことですか。
 
松田 弊社の仕事をしながら、武田のマネージャーを務めていたんです。と言っても、マネージャー業は無報酬で行っていましたから、正確には仕事ではありませんね。
 
水野 無報酬で!? どういったきっかけで武田さんのマネージャーを引き受けることになったのでしょう。
 
松田 そもそものきっかけは、高校の同級生だったことですね。当時、2人ともラグビーをしていて、全国大会、通称花園に行くことが私たちの夢でした。しかし、後輩の不祥事で出場停止となり、やる気を失った私はラグビーを辞めてしまったんです。いっぽう、武田は大学に進んでラグビーを続けまして。夢を追い続けた武田と、夢を諦めた私の間に溝ができ、しばらくは疎遠になりました。
 
水野 そんなエピソードがあったとは・・・。すると、武田さんはラグビーから格闘技に転向されたんですね。
 
松田 はい、大学を中退してタイへ渡ったと聞いています。帰国後、彼から連絡がきて、「キックボクシングを始めたから試合を観に来てくれ」と。疎遠になっていたといえども親友ですから、応援に駆けつけたんです。すると会場の控え室で、彼がチケット代の集金をしているんですよ、試合前にも関わらず。
 
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水野 下積み選手のファイトマネーはチケット代の売り上げそのものだと聞いたことがあります。しかし、そのタイミングの集金は、試合に集中できませんね。
 
松田 そうなんですよ。今からリングに上がろうという人に、雑用をさせちゃいけない。だから私は「そんなことは俺がやるから、お前は試合に集中しろ」と言ったんです。「じゃあ、まっちゃん頼む」と言われて引き受けたのが、チケット7枚分の集金でした。
 
水野 もしかして、それ以降ずっと集金係を引き受けることに?
 
松田 はい。親友の夢を応援したくて、買って出ました。そうしたら、7枚が20枚になって、やがて100枚になって。彼が日本チャンピオンになると、応援団をつくってグッズを売ろうという話も生まれ、私が音頭を取ることになりました。取材も受けるようになり、その度に「まっちゃん頼む」と同行させられたんです。