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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

製造業のシステム化支援
現場常駐で改善策を提案

 
 
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谷川 つまり、この道何十年というベテランさんだけが持つような知識とか仕事のコツとかをシステムにまとめて、みんなで使えるものにするわけですね。それはすごいと思います。お客さんにとっては非常に喜ばしい話でしょうけれど、それを実現するのってすごく難しそうです。
 
宮本 ええ、時間も手間もかかりますね。業務コンサルティングというと、週1日しか現場に顔を出さないようなコンサルタントさんの例も見られる。しかし、弊社は違います。専任のスタッフがお客様の職場に入り込み、最低でも1年、そこで働く皆さんと一緒になって工場内をキレイに――、つまり倉庫や現場において、未使用の材料がスペースをふさいでいるような状態を解消していきます。
 
谷川 1年以上も同じお客さんにつきっきりになるんですか。そうすると、信頼関係が大事になりますね。
 
宮本 おっしゃる通りです。お客様に気に入っていただいて、3年や5年通い詰めるスタッフもいますね。弊社の業務で大事なのは、自分たちが入り込む以上は、お客様の工場の生み出す利益が少しでも大きくなるよう、お客様と同じ立場になって考えることです。ITを駆使して構築するシステムは、そのための手段に過ぎません。決して“システムありき”ではなく、経験豊かなスタッフの“人の力ありき”でいることが弊社のモットーです。
 
 

計画性とやり抜く根気強さをマラソンに学ぶ

 
谷川 ところで、宮本社長はマラソンにも取り組んでいるそうですね。走るようになったきっかけは?
 
宮本 私はシステムエンジニアとして企業に勤めた後、フリーランスで働いている間にアール・エフの創業者である現会長と再会し、仕事を請け負うようになりました。今と同じく取引先の製造現場に張り付くスタイルで、2013年までの約3年間は中国で仕事をさせてもらっていたんです。お客様との付き合いも多く、毎晩のように酒席が続くような生活でした。だから帰国して経営を引き継ぐことになったところで、そろそろお酒を飲むのとは違うことがしたくなってきて、思いついたのがトライアスロンだったんです。
 
谷川 そうなんですか。経営者さんでトライアスリートの方は多いですよね。経営と通じるところがあるのかしら。
 
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宮本 大いにあると思います。結局、始めたときにランにハマってしまったので、今はマラソン一本に絞ったんですけど、以前とは仕事への向き合い方が変わりました。もともと私は何でもぶっつけ本番、当たって砕けろのタイプだったんですね。ところが、ほとんど練習しないでエントリーした北九州マラソンで地獄を見まして(笑)。行き当たりばったりじゃ駄目だと痛感しました。そうやって学んだことを、会社経営にも活かし、計画的に運営するようにしたら、よりスムーズに業務が回るようになりました。