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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

 
プロフィール 埼玉県出身。高校卒業後、父親が経営する防災会社、(株)マツダ商事に入社するも、運送会社・電気設備会社に転職し、仕事のあり方や電気設備の知識・技術も学ぶ。現場の仕事に魅力を感じ、マツダ商事に消防設備工事業を取り込むべく、再びマツダ商事に入社。自身で(株)MATSUDAを立ち上げ、マツダ商事の社長も引き継いだ。格闘家・武田幸三のマネージャーを務めたことから学んだ、結果にこだわる経営を実践している。【ホームページ
 
 
 
埼玉県三郷市、吉川市を拠点に消防設備の設計・施工・点検・販売を手がける株式会社マツダ商事と株式会社MATSUDA。消火栓やスプリンクラー、自動火災報知設備などの比較的馴染みのある設備からガス系消火設備や非常放送、避難設備まで、消防関連設備業の全てを自社で網羅している。「プロとして顧客の安全・満足のため結果にこだわる」と語る松田泰明代表取締役。それはスポーツの世界で学び、消防の「師匠」から教えられた鉄則でもあった。
 
 
 

「消火器屋さん」から消防用設備工事への進出

 
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インタビュアー 城彰二(サッカー元日本代表)
 消防用設備の設計・施工・保守点検・販売を手がける、株式会社マツダ商事さんと株式会社MATSUDAさん。まずは、両社の経営を指揮する松田社長のこれまでの歩みを教えてください。
 
松田 もともとマツダ商事は、父が立ち上げた会社なんですよ。高校卒業後、私は1度、マツダ商事に入社したものの、「2代目のボンボン」と思われたり言われたりするのが嫌で、父が止めるのを振り切って転職しました。後ろ盾のない社会人の経験を1度は絶対にしておかないといけないと思っていましたし、この業界を外からいろいろな角度から見てみたかったんです。
 
 僕も父が建設会社を経営していましたが、後を継ぐのが嫌でサッカーの世界にのめり込みました。松田社長と僕は似ていますね(笑)。就職したのは、何の会社だったのでしょう。
 
松田 運送会社です。しかし偶然、社長が電気設備工事の会社も経営していたんですよ。そちらの人手が足りないからと手伝っているうちに、現場の仕事が楽しくなってきました。やがて、社長から「独立しないか」と持ちかけられたことが、私にとって大きな転機になりましたね。自分の仕事と言うものに対しての大きな自信になりました。
 
 社長に後押ししてもらい、独立したのでしょうか?
 
松田 いえ、どうせ電気工事をするなら、そのノウハウを活かすことはできないかと再びマツダ商事に入りました。実はその頃、当社は一般の方から見て、今のような消防用設備会社というより“消火器屋さん”というイメージが強かったんです。「そこからさらに発展させるには?」と考えた時に浮かんだのが、消防用設備の管理や工事にも進出する必要があるということ。「私が率先してその仕事を覚え、会社を大きくすることができないか?」と思い、父に懇願し再入社しました。