近畿初の3次元CAD/CAMなどを導入

インタビュアー 濱中治(野球解説者)
鶴田(謙) 弊社は1972年に私の父が設立しました。鍛造用金型業界では近畿で初めて3次元CAD/CAMを導入するなど最新の機器を駆使した金型製作が業務で、その礎を築いたのは父なんですよ。父はある時期から「もうコンピューターの時代だ」と言い始めましてね。すでに仕事を手伝っていた私に「この機械を買うから使い方を習ってきなさい」と命じたんです。値段がマンション二部屋分もするので、払えなくなったらどうするんだと私は心配になりました(笑)。
濱中 それでもお父様は、ひるむことなく設備投資を続けたわけですね。
鶴田(謙) ええ。私は操作の仕方を覚えるのに必死でした(笑)。ただ、金型を発注してくださるお取引先の期待は高く、同業者も含め、見学しに来る方がたくさんいらっしゃいまして。商社やメーカーさんも熱心にサポートしてくださり、弊社の取り組みは話題になって業績も大きく伸びました。
濱中 お父様の柔軟な思考や高い決断力と、鶴田社長の努力が実を結んだ結果ですね。