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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

250年の歴史を誇る
近江牛の老舗牧場!

 

地下水で育てるまったく臭みのない近江牛

 
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水質のいい環境で大切に近江牛を育てている
亀山 中川畜産さんの近江牛が長きにわたって支持される理由を、さらに深掘りしていきたいですね。
 
中川 日本三大和牛と言われる近江牛、松阪牛、神戸ビーフはいずれも但馬牛を繁殖させたものです。きめ細かい肉でサシの質も高い但馬牛の中でも、私どもは特に名牛の血統を受け継ぐ貴重な田尻毛の仔牛を全国から厳選しています。但馬牛は体が小ぶりで生産性は高くないものの、それよりも肉質のよさに徹底的にこだわっています。牛を目利きする力があるからこそ、中川畜産の牛肉は圧倒的な人気を集めているんです。
 
亀山 なるほど。中川代表が考える優れた牛肉とは、どのようなものでしょうか。
 
中川 やはり、口に入れたら箸が次々に進んで止まらなくなる肉ですね。例えば野菜には産地ならではの味がありますよね。牛肉も同じで、地下100mから汲み上げた地下水で育てる当牧場の近江牛は肉にまったく臭みがありません。どんどん食べられるんですよ。先ほどもお話しした通り、私どもが扱う牛は小柄なため生産性は低くなってしまうぶん、“おいしさ”という高い付加価値のある肉を流通させる――これが中川畜産の他社に負けない強みでありこだわりです。
 
亀山 お話をうかがっているだけで、中川畜産さんの近江牛をお腹いっぱいに食べたくなりました。例えば飲食店ではどこで食べられるのでしょう。
 
中川 滋賀県内の飲食店・精肉店、東京のレストランやホテルなど、各地の有名店・老舗店でお召し上がりいただけますよ。また、ホームページでもすき焼き、しゃぶしゃぶ、焼肉、ステーキ、ホルモン鍋など用途に合わせたお肉を販売しています。
 
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亀山 ちなみに中川代表が最もお勧めする近江牛の食べ方があればお聞きしたいです。
 
中川 滋賀県には「じゅんじゅん」という郷土料理があるんですよ。そもそもは琵琶湖の漁師が白菜や青ねぎに、ナマズなどの淡水魚を加え醤油で煮込んで食べていた料理で、煮ると「じゅんじゅん」という音がしたことからこの名前が付いたようです。昔から牛を食べていた中川家では魚の代わりに牛肉を使用してきました。すき焼きと違って、砂糖は入れません。最高級の近江牛は肉そのものから甘みが出るので余計な調味料が必要ないんです。