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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

“食”のプロが手がける 障害福祉サービス事業
株式会社アンドツリー 代表取締役 大地家弘和

 
プロフィール 広島県出身。学業修了後、飲食店に勤務し長年にわたって料理人としての経験を積んだ。その後、独立して食品加工会社を経営する。同社を経営する中で、就労継続支援A型事業所の利用者を施設外就労で受け入れたことをきっかけに、福祉の業界で事業を行うことを決意。2024年に(株)アンドツリーを設立した。自身の食に関するノウハウを活かし、自給自足をテーマにした福祉事業を手がけている。
 
 
 
障害福祉サービス事業を手がける株式会社アンドツリー。代表取締役である大地家弘和氏は、これまで料理人や、食品加工工場の運営などの経験を積んできた、いわば食のプロだ。それらの知識やノウハウを活かし、福祉の業界では珍しい自給自足をテーマにした取り組みを行う大地家社長は、まさに“アイデアの魔術師”というべきだろう。そんな大地家社長が手がける事業の魅力と、その思いについて詳しく聞いた。
 
 
 

料理人の経験を持つ食のプロフェッショナル

 
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インタビュアー 水野裕子(タレント)
水野 東京都板橋区を拠点に、障害福祉サービス事業を行う株式会社アンドツリーさん。大地家社長は食品加工工場を経営もしながら、新たにこの会社を立ち上げたそうですね。
 
大地家 そうなんです。それ以前は、長年にわたってレストランで料理人としての経験を積んできました。ですから、食材に関する知識やノウハウには自信を持っています。
 
水野 まさに食に関するプロフェッショナルですね! でも、なぜ福祉事業をスタートなさったんですか?
 
大地家 以前、私が経営する食品加工工場で、就労継続支援A型事業所の利用者様を施設外就労で受け入れたことがありまして。それをきっかけに、福祉の業界に興味を持つようになりました。
 
水野 なるほど。ご自身の工場で受け入れた経験が活きているわけですね。
 
大地家 はい。さらにある時、知人から「これからは自給自足の時代が来るかもしれない」という話を聞き、とても心に響いたんです。近年は温暖化の影響によって農作物の不作が続いたり、物価高の影響も相まってお米や食品が手に入りにくくなったりしていますよね。それで私の実家が農業を営んでいたこともあり、社会の影響を受けずに食材を自らまかなえるようなシステムを構築しようと考えたんです。そのために3000坪ほどの農地を確保し、農業を軸にした障がい者の方が働ける場所や、安心して暮らせるグループホームの運営などを計画しています。
 
水野 3000坪とはすごいですね! 大地家社長の進める計画について、ますます興味が湧いてきました。