
インタビュアー 宍戸開(俳優)
和田 地元の専門学校で歯科技工士としての基礎を学んだ後、セラミック技術を本格的に学ぶため上京し、専門のトレーニングセンターで腕を磨きました。そこで出会ったインストラクターの方に師事し、7年間、徹底的に技術と向き合ったんです。
宍戸 7年もの間、一つの技術と向き合われたのはすごいですね。そこまで和田社長を惹きつけた、セラミックならではの奥深さとは何だったのでしょう。
和田 天然の歯が持つ、あの複雑なフォルムやわずかな凹凸に魅力を感じ、この手で同じものを再現したいと強い憧れが生まれました。もちろん、簡単にはできません。試行錯誤を繰り返した結果、「これだ」と思えるものができたときの喜びは何にも代えがたく、この道へ進むきっかけとなりました。
宍戸 なるほど。修業時代に培われた、ものづくりへの情熱が原点なのですね。

宍戸 「治療を支える」という思いと、セラミックへのこだわり、それがこのラボの静かな熱気や、みなさんの真剣な眼差しの源になっているんですね。ただ、以前歯科にかかった際、今や技工の世界はCAD/CAMで設計して3Dプリンターで出力するという、データ主導のつくり方が一般的だと聞いたことがあります。
和田 おっしゃる通り、私たちのスタイルは珍しいかもしれません。ですが、私はあえてクリニックに足を運び、直接お会いすることを大切にしています。