PDCAのCでつまずいていた課長
一度や二度の目標未達で諦めないでくれ!
それだと、現場の作業員は務まっても、マネージャーの仕事は務まらないよ。部下を動かしたり戦術を計画通りに遂行管理したりといったマネジメントはできない。
先月末のことだ。今月で18ヶ月目に入ったワンオンワンミーティング――部長と課長が対象だ――の場で、商品企画部の課長に対して、「君はいつも結果しか言わない。検証ができていないからそうなるんだよ。PDCAでいうところの『C、検証』について、君はどう捉えているの?」という話になった。
例えば売上でも何でもいいが、ある項目について、先月こうでした、ああでした、と報告するだけならそれは検証作業とは言わない。ただの結果報告だ。結果は社内クラウドを見ればわかるんだから、ミーティングで話すことじゃない。こっち(経営陣)が聞きたいのは、その結果を受けてどういう改善が図れるか、図れると見込む根拠は何か? ということなんだ。
そして、ここが大事だけど、目標に対し結果が未達に終わっても、それで「じゃあ諦めよう」と思わなくていいんだよね。行動計画に即して動いたはずだから、計画した事柄のうち、どれに関しどういう問題があったかを――要は未達に終わった原因を――1個ずつ見つけて潰していけばいいのであって。せっかく共通の目的に向かって走る仲間なんだから、一度や二度目標が未達だったからって、そんな簡単に諦められちゃ困るんだよ。
大目的に照らして長年培ってきた強みを
実感させられた一方で、幹部層の問題が見えた
法人販売課の課長が中古カメラの買取でお客さんから呼ばれてご自宅にうかがった時のことだ。リユース課ではない彼は細かい査定はできないから、段ボールごと預かって本部に帰ってきた。
その姿を見て私は思わず、「マジか! それスゴイことだぞ!」と叫んでしまった。なぜか。カメラに限らず中古品の出張買取のビジネスは、現場で査定して現金で買取り額も渡して、初めて品物を引き取らせてもらえる。中古品買取というだけでどうしても、「間違えるんじゃないか」とか、「不当に買い叩いてくるんじゃないか」とか思われがちだから、ここがこうだからこの額なんです、この通りお支払いたします、というのをその場で示さないと、買取が成立しない世界だ。
けど、うちはサトーカメラという信用があるから、お客さんは「いいよいいよ、持ってって。後で対応してくれたらいいから」と言ってくれたらしい。このことの意味と生かし方に私は気付いたから思わず叫んじゃったけど、他の幹部たちは「それってすごいんですか?」という顔でキョトンとしていた。
うちが今やろうとしていることに照らしたら、ここはピンと来てほしかったところだけど・・・、仕方ないね。彼らをそう教育してしまったのは他ならぬ私だから。
彼らが入社した当時、サトーカメラは事業規模を急拡大していた。とにかく現場の頭数をそろえなきゃならないから、店に立って販売さえすれば仕事が務まる形を整備し、彼らに与えていた。だから、年数を積んでマネージャー層に上がっても、自分の頭で考えて実行し検証し、改善を次につなげる思考がイマイチ身に付いていない。例えるなら「魚の釣り方を教えてもらえないまま魚を与えられてきた」状態だ。
“上司-部下”関係にありがちな“甘え”を
ワンオンワンミーティングを通じてなくしていく
「どこがうちの部下たちと違うんだろう? 教えてきたことは変わらないのに、こんなに差が出るものかな・・・」と長年疑問だったけど、最近やっと理由がわかった。“上司-部下”の関係があるからなんだね。
自社の社員との間では、私はどうやったって“上司”だ。しょうがない。だけど、支援先との間では私と先方とは対等な関係だ。どっちが上で下でということはない。
これを別の言葉で言えば、「甘えられない」ということだ。甘えが通用しない。支援先の皆さんは、課題には自分が取り組むしかない。宿題ができたら次に私が来る日までにやっておかないと、支援の意味が薄まる。それで損をするのは本人であり、本人の事業だ。だから、やるしかない。
これが上司-部下の関係ならどうか。自分がやらなくても、最終的には上司がやってくれちゃうんだよね。だって、上司は経営責任があるいっぽうで、自分はサボっていても毎月給料が貰えるんだもの。やらなかった影響は降格とか減俸とかには出ても、よほどのことがない限り普通は解雇されないから、甘えが出るのも当然だ。
そりゃ、私の前では「頑張ります!」「やってます!」と言うさ。でも、いなくなったら「わーい、自習時間だー😃」となっちゃう。どうしてもそうなっちゃう。無意識にね。
これを今の言葉で表現するならば、「マインドが違う」んだろうね。似たような内容を教えても、学ぶ側のマインドが違ったらこんなに差が出ることにやっと気付いた。いやー、長かった(笑)。
だけど、それで部下たちを責めたり恨んだりする気持ちは全くない。何度も言うが、そういう教育をしてきた私の責任だからだ。原因がわかったら、後は“魚を与えず、魚の釣り方を教え”て、地道に教育し直していくしかないんだよ。
佐藤勝人とサトーカメラのアソシエイトと共に学ぶ2日間
日時:2026年5月27日(水)~28日(木)
会場:サトーカメラ宇都宮本店2階
参加費:1名3万3000円(税込)3.5期は別途
問い合せ:080-3358-8983(担当:野沢定久)
申し込み:https://forms.gle/w1xXb8NoKrJdH9id8
■第18回アメリカ流通視察ツアーINニューヨーク
佐藤勝人と行く注目の商業施設を視察する少数制のツアーです
1、マンハッタン×ブルックリン×ニュージャージー視察
2、佐藤勝人現地セミナー&終日同行
3、専用バス・NYC在住日本語ガイド同行
日時:2026年10月19日〜24日(4泊6日)
募集:16名(最少催行10名)
研修:55万8000円(税込・2名1室)
※燃油サーチャージ・諸税別
締め切り:2026年6月15日(月)
問い合せ:corporate@amnet-jpn.com
電話:03-4477-6733(担当・カケス)
申し込み:https://x.gd/uYZn6
【研修企画】日本販売促進研究所 佐藤勝人
【旅行企画】株式会社アムネット 〒102-0072 東京都千代田区飯田橋4‐4‐8 東京中央ビル2F
vol.115 目標と目的は違うという話から、マネージャー層を再教育する必要を自覚した
(2026.5.20)
著者プロフィール
佐藤 勝人 Katsuhito Sato
サトーカメラ代表取締役副会長/日本販売促進研究所.商業経営コンサルタント/想道美留(上海)有限公司チーフコンサルタント/作新学院大学客員教授/宇都宮メディア.アーツ専門学校特別講師/商業経営者育成「勝人塾」塾長
経 歴
栃木県宇都宮市生まれ。1988年、23歳で家業のカメラ店を地域密着型のカメラ写真専門店に業態転換し社員ゼロから兄弟でスタート。「想い出をキレイに一生残すために」という企業理念のもと、栃木県エリアに絞り込み専門分野に集中特化することで独自の経営スタイルを確立しながら自身4度目となるビジネスモデルの変革に挑戦中。栃木県民のカメラ・レンズ年間消費量を全国平均の3倍以上に押し上げ圧倒的1位を獲得(総務省調べ)。2015年キヤノン中国と業務提携しサトーカメラ宇都宮本店をモデルにしたアジア№1の上海ショールームを開設。中国のカメラ業界のコンサルティングにも携わっている。また商業経営コンサルタントとしても全国15ヶ所で経営者育成塾「勝人塾」を主宰。実務家歴39年目にして商業経営コンサルタント歴22年目と二足の草鞋を履き続ける実践的育成法で唯一無二の指導者となる。年商1000万〜1兆円企業と支援先は広がり、規模・業態・業種・業界を問わず、あらゆる企業から評価を得ている。最新刊に「地域密着店がリアル×ネットで全国繁盛店になる方法」(同文館出版)がある。Youtube公式チャンネル「サトーカメラch」「佐藤勝人」でも情報発信中。
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