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伝統とモダンが融合した
旅情をそそる美食の湯宿

 

◆器と旬味が相まって
    感動を呼ぶ料理

 
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萌窯の竹内靖さん。ろくろを使う型打ちといった珍しい技法も取り入れる
 美食家であった魯山人の思想を大切にしているとあって、「界 加賀」 の料理は驚きと感動に満ちています。旬の食材の持ち味を最大限に活かした料理はもちろん、九谷焼の器の美しさも必見。
 
 「九谷焼」 と聞くと、華やかなデザインをイメージする人が多いかもしれません。実際に 「界 加賀」 で使用されている器も、色彩の豊かなものが多く見られます。しかし、どれも料理と見事に調和し、一品ごとの世界観を感じ取ることができるのです。
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染付を中心に、繊細な色絵で絵付を担当している奥様・智恵さん
 それもそのはず、「界 加賀」 では、「料理と器のマリアージュ」 をテーマに、夕食の料理に合わせて、気鋭の作家に器の制作を依頼しているといいます。このプロジェクトに賛同する工房の一つが、素地から絵付けを一貫して担う 「萌窯」。分業となる各工程を、ご夫婦がそれぞれ担っており、大胆なディテールに繊細な絵を施した個性的な作品が特徴です。存在感がありながらも料理と見事に調和するのは、盛る料理をイメージし、想いが込もっているからこそ。「器は料理の着物」。職人の手仕事が、食事の時間をより味わい豊かなひと時に昇華してくれます。
 
 加賀は味覚の宝庫であり、冬は海の幸が格別。中でも、11月に蟹漁が解禁となるずわい蟹を味わわない手はありません。旬のずわい蟹は、造りでそのまま味わえば、しっかりと濃厚な甘味があり、まさにとろけるようなおいしさ。もちろん、焼いても良し、しゃぶしゃぶにしても良しと、どれをとっても絶品です。注目は、金沢県内の漁港で揚がったことを証明するタグ付きのブランド蟹 「加能蟹」。貴重なこの加能蟹を、「界 加賀」 では、江戸時代の文献をもとに考案された 「しめ縄蒸し」 で提供しています。縄で蟹を巻き、海水につけて蒸し上げることで、蟹の旨みを閉じ込めると共に独特の風味が加わり、ふっくらと香り豊かに。遠方から足を運ぶ価値のある味わいと言えるでしょう。
 
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蟹のお造り。器も含めて一つの料理となる
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オリジナル料理・加能蟹のしめ縄蒸し
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貴重な鴨と、加賀野菜「金沢一本葱」の鴨すき
 また、1月下旬からは新たな期間限定メニュー 「究極の鴨すき」 も登場。“究極” と銘打つのも納得、年間200羽しか獲ることのできない貴重な鴨肉を、魯山人が考案したスタイルで味わえます。古式猟法で獲る野生の鴨は、加能蟹同様、正銘の木札がついているのが特徴。臭みがなく、しっかりとした弾力と程よい脂ののった鴨肉は滋味に富み、まさに魯山人好みの逸品です。
 
 

◆名湯と美食が心をほぐす
    北陸の粋 「界 加賀」

 
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金箔は保湿・美白にも効果的と言われている
 冬ともなれば雪に包まれることの多い加賀ですが、「界 加賀」 では、館内にいながら旅の醍醐味を存分に味わうことができます。「白銀屋」 としての伝統を大切に受け継ぐ、魯山人ゆかりの品々を収めたギャラリー、伝統工芸品であり、新陳代謝を高めてくれる金箔のフェイシャルマッサージが体験できるスパもオススメ。毎日21時からは、パブリックスペースで勇壮な加賀獅子の舞いが披露されるので、伝統芸能に触れる貴重な機会をお見逃しなく。また、「界 加賀」 の向かいには湯の曲輪のランドマークであり、明治時代の共同浴場を再現した「古総湯」もあるので、宿の温泉と合わせて湯めぐりを楽しんでみてはいかがでしょうか。もちろん、酒どころとして知られる加賀の地酒も多数揃っています。
 
 伝統の文化に触れ、歴史ある名湯に身を浸し、美味に舌鼓・・・。北陸の粋を集めた宿 「界 加賀」 が綴る、新たな歴史の1ページに触れてみてください。
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魯山人ゆかりの器や、いろは屏風を展示
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無形民俗文化財に指定される「加賀獅子」
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体験型温泉博物館となっている「古総湯」
 
 
星野リゾート 界 加賀
石川県加賀市山代温泉18-47
TEL  050-3786-0099(8:00~21:00)
 
 (この情報は2013年1月1日現在のものです)
 
 
 
 

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