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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

敦賀に根差して半世紀
インフラを支える砕石業

 

岩石を砕き、建物の素材をつくる

 
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矢部 砕石・捨石の生産販売、土木工事、不動産、それぞれの事業内容を詳しく教えていただけますか。
 
富本 私たちの暮らしには道路や橋、鉄道、港、学校、ビルが欠かせませんよね。それら建造物の多くが、元をたどれば岩石でつくられています。その石を砕き、細かく加工して提供するのが砕石生産販売事業です。ご参考に、砕石工事の現場写真をお見せしましょう。
 
矢部 大がかりな工事! 使っている重機も大きいですね。
 
富本 山を伐採後、岩盤を砕き、プラント工場で細かく削ってサイズを整えます。その砕石が多様なインフラ設備に必須の材料となるわけです。矢部さん、お越しになる道中に敦賀駅を経由されませんでしたか?
 
矢部 はい、JR敦賀駅を通りました。とても近代的でおしゃれな駅でしたね。
 
富本 その敦賀駅も含めた北陸新幹線の新たな路線が建設中でしてね。東京とつながる予定の2024年3月に向けたプロジェクトに、弊社も参画しているんですよ。おかげさまで、ここ数年は大忙しでした(笑)。
 
矢部 そういった大舞台で、マルトミさんは活躍されているんですね。捨石事業にもますます興味が湧いてきました。
 
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富本 弊社は若狭湾沿岸の嶺南で唯一、捨石生産販売を行っています。構造物に役立つだけでなく生態系も守る捨石を、護岸や港湾、漁礁などニーズに合わせてお届けしています。
 
矢部 捨石を扱う事業者は多くはないのでしょうか。
 
富本 ええ、年々減っています。マルトミは昔から、捨石の生産販売・運搬・集積・船積み補助の一連作業を行ってきました。今では希少価値となったその事業を、弊社が責任を持って担い続け、敦賀港の発展に貢献していきたいです。
 
矢部 マルトミさんが敦賀に密着しておられる姿勢が、しっかりと伝わりました。
 
富本 その姿勢を、土木工事業や不動産業でも貫いています。土木工事部門では、自治体の指名業者として、造成や道路、河川、下水道などのインフラ工事一式を担当しており、不動産部門では、敦賀市の繁華街や本町エリアで賃貸テナントビルを運営しているんですよ。