インタビュアー 石黒彩 (元モーニング娘。)
相原 はい。高校生の頃に言語聴覚士の存在を知りました。手足に対するリハビリとは別に、喋ることや食事の飲み込みなど、生活するうえでの根幹になる部分をケアする言語聴覚士に興味を持ち、大学で資格を取得したんです。そうしてリハビリが効果的とされる回復期から経験を積み、急性期、慢性期での臨床を経て現在は在宅の分野にいます。その人らしい生活を支え、「こうあるべき」と考えを押し付けるのではなく、一人ひとりに合ったケアを届けたいという思いで起業しました。
石黒 訪問看護では、利用者さんとの向き合い方も大切ですよね。家族には心配をかけたくなくて言えないことでも、近すぎず遠すぎない関係だからこそ、弱音を吐いたり、助けを求めたりしやすいこともあると思います。
相原 そうですね。リハビリで継続的に関わっていると、少しずつ距離が近づいてきて、ご自身の不安やストレスを打ち明けてくださることもあります。だからこそ、こちらの価値観を押し付けないことも大切だと思っています。
石黒 よくわかります。「歩けたほうがいい」「食べられたほうがいい」と思うのは、できる側の価値観であって、何かができなくても、「これができれば私は幸せ」という考え方もあると思うんです。
相原 まさに、私も東日本大震災の復興支援で被災地に入った時に、同じことを感じました。その時に関わった失語症の方が、「もう話せなくていいんだ」とおっしゃったんです。「縁側で近所の人たちとお茶を飲めれば、それでいい」と。その時、「少しでも話せるように」と考えるのは、私の価値観だったと気付きました。

相原 地域の方々に私たちのことを知っていただき、必要とされるケアを届けていきたいと思っています。将来的には、学校や保育園などとも協力しながら、高齢の方や障がいのある方と子どもたちが自然に触れ合い、地域の中で支え合える場をつくっていけたらと考えています。
石黒 素敵ですね! お話をうかがって、相原代表がこの仕事に誇りを持ち、楽しみながら取り組んでいらっしゃることが伝わってきました。これからのご活躍を応援しています。
「仕事を楽しむ」とは‥
思い描いているビジョンに具体的な計画を立てたり、仲間たちと「こんなことをやろう」と話したりすることが仕事の楽しみです。うまくいくことばかりではないので、時には落ち込んでしまうこともありますが、常に仲間と話してモチベーションを高く保てるようにしています。
(相原元気)
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