狩野　ハッピーイチゴランドを運営する福田代表。園内に足を踏み入れて最初に目に飛び込んできたのは、かわいらしいキッチンカーです。お城をモチーフにしたイチゴ色のロゴも印象的ですね。
 
福田　ありがとうございます。●●農園や●●ファームではなく、ハッピーイチゴランドという名前にしたのは、テーマパークのように誰もが気軽に訪れて、驚いて、感動してもらって、来て良かったなという場所にしたかったからなんです。
 
狩野　なるほど。では、開園に至るまでの経緯から教えてください。
 
福田　私は奈良県吉野の出身で、幼い頃から地方の過疎化やそれに伴う産業の衰退を目の当たりにしてきました。そうした経験から、大学では地方創生を学び、地場産業や農業の活性化を研究したんです。卒業後は薬品関連の会社に勤めました。ただ、「いつか農業に携わりたい」という思いはずっとあったんです。それで、妻の実家があったこの辺りの土地を利用し、独立してイチゴづくりを始めました。
 
狩野　地場産業、特に農業を通じて地域創生に貢献したいという思いが、今の事業の原点にあるんですね。現在はどのような事業を展開されているのでしょうか？
 
福田　主にイチゴ狩りと、キッチンカー、直売所の運営を行っています。イチゴ狩りでは、奈良のオリジナル品種「古都華」「珠姫」「ならあかり」「なのか」、そして白いイチゴ「天使のいちご」などを食べ放題で楽しめるんです。キッチンカーでは、イチゴジュースやスムージー、イチゴ大福などのスイーツを販売しています。
 
狩野　稀少価値の高いイチゴが食べ放題なんて、とても贅沢ですね。お客さんも気分が上がると思います。イチゴの栽培において、特に大切にしていることは何ですか？