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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

品質は魂の言葉を胸に
溶接加工で輝くプロ集団

 

世界的メーカー直伝のものづくりの心を糧に

 
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畑山 小松市といえば建設機械などの世界的メーカーである株式会社小松製作所、通称コマツの発祥地として有名で、御社も同社関連のお仕事が多いそうですね。
 
 はい。市と近隣地区を合わせた南加賀で人口約20万人の1割近くは、コマツさんと関わりのある仕事をしていて、弊社もその一つです。これだけの規模の技術集団が世界の市場を相手にフル稼働しているおかげで弊社の業績は安定しています。ただ、皆さんご承知のように今の日本はどの業界も人材不足に直面していて弊社も例外ではありません。手作業中心からロボット溶接へ、時代とともに溶接の方法も移り変わってきました。ですが、技術を支える根本は昔も今も同じです。それを次の若い世代へどう伝えていくか、未来の働き手から見て魅力的な組織にどう育てていくのかが、これからの課題になりますね。
 
畑山 ボクシング選手の育成にも大いに当てはまりますよ。昔から続く大切な部分は残しつつ、ハイテクノロジーの設備や新しい考え方を取り入れながら進化していくということですね。御社ではどんなものを手がけているんでしょうか?
 
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 建設機械や工作機械、プレス、液晶製造装置向けの機能部品のほかに、現在では半導体やエネルギーなど最先端の分野に関連した仕事をさせていただいています。私が2008年にこの会社に入社してから、コマツさんに教えていただいたものづくりの精神や生産管理手法は、他の分野でも徐々に評価が広がっているのを実感しています。その中において、イニシャルコストを抑えた画期的な手法で独自の溶接ロボットシステムを利用した自動化に挑戦しています。
 
畑山 御社がスローガンに掲げる“品質は魂だ”という言葉にも、日本を支えるものづくりへの強い思いが感じられます。
 
 “品質は魂だ”は、東京で会社員をしていた際に、取引先の部長がおっしゃっていた言葉で完全なパクリです(笑)。魂を込めてものづくりをすることで責任感が生まれ、自分の成長もしっかり感じられて、次工程へと着実にバトンをつないでいく。そして取引先の方に信頼されて、感謝の言葉をいただいた時の充実感や達成感は格別ですし、次の仕事にもつながっていくと思うんです。やったことのない仕事でも皆で知恵を出し合って、魂のこもった製品を届ける喜びをもっともっと経験していければ嬉しいですね。