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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

悲しみの中にも笑顔を エンゼルケア専門納棺師
えんたま/みやざきメイクLaBO 代表・納棺師 宮崎敦志

 
プロフィール 長崎県生まれ。親友の死をきっかけに納棺師の仕事に興味を持ち、大手湯灌納棺会社に7年、葬儀社に6年在籍して経験を積む。その後、エンバーミング会社を経てフリーの納棺師となり「みやざきメイクLaBO」を創業、2021年「えんたま」事業をスタート。エンゼルケアを重視し、遺族が故人ときちんとお別れできる時間と空間づくりに努める。地元コミュニティラジオのパーソナリティも務め、エンゼルケアや葬儀に関する情報を発信中。【ホームページ
 
 
 
エンゼルケアを重点的に行う納棺師として、「えんたま」と「みやざきメイクLaBO」を運営している宮崎敦志代表。急逝した親友に納棺師が施したエンゼルケアによって遺族が救われた場面を目の当たりにし、葬儀業界へ。遺族の気持ちがほぐれ、納得して故人を見送ることができれば、いい思い出だけが残せるという。「悲しみだけじゃない、笑顔こぼれる納棺師」をモットーに、とことん遺族に寄り添う宮崎代表に、溢れる思いを語ってもらった。
 
 
 

映画『おくりびと』で注目された納棺師

 
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インタビュアー 八重樫東(元ボクシング世界王者)
八重樫 東京都府中市で在宅・福祉・病院専門のエンゼルケアサービスを提供する「えんたま」と、ご遺体総合ケアサービスを手がける、「みやざきメイクLaBO」を運営する、納棺師の宮崎代表。納棺師をされている方にお会いしたのは初めてですよ。
 
宮崎 よくそう言われます。アカデミー賞を受賞して注目された映画『おくりびと』で、初めて納棺師という職業があることを知った人も多いはずですよね。映画の通り、亡くなられた方にお化粧をしたり、着物をお着替えしたりする仕事です。
 
八重樫 宮崎代表は、納棺師としてエンゼルケアに注力しているそうですね。勉強不足ですみません。私はエンゼルケアという言葉を初めて聞きました。これについて詳しく教えていただけますか?
 
宮崎 人は亡くなった瞬間から死後変化が起きて、時間が経つにつれ、お肌や顔色などの状態がどんどんマイナスになっていきます。そのため、初期段階で少しでもプラスの状態にして変化を緩やかにするために行うケアをエンゼルケアと呼んでいるんです。さらにその後の納棺や火葬まで一貫してお体の管理をさせていただけるのが、私どもの強みだと思っています。
 
八重樫 なるほど。ご遺体というのは、そんなにすぐに変化が表れてしまうものなんですね。大切な人が亡くなってしまったらご遺族の方々は悲しみに暮れてしまうだろうから、落ち着いて対応なんてできないですし、何をしたらよいかもわからないと思います。その後の必要なケアを一貫してサポートしてもらえるのは助かりますね。