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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

女性や若者が輝く会社で 警備業界の壁を打ち破る
株式会社BOUBI 代表取締役 淺田尚子

 
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インタビュアー 狩野恵輔(野球解説者)
狩野 大阪市天王寺区に事務所を構える警備会社、株式会社BOUBI(ボウビ)さんにお邪魔しています。ホームページも拝見しまして、警備の制服でヒップホップダンスを踊る若者の動画がとても印象的でしたよ。これまでの警備業界に抱いていた硬い印象が変わりますね。 
 
淺田 ありがとうございます。息子にも協力してもらい、他社と差別化を図るために制作したんです(笑)。ただ、事業としては警備業法上の2号業務、交通誘導警備・イベント警備のほか、1号業務の施設警備等に素晴らしいスタッフたちと真摯に向き合っています。
 
狩野 淺田社長が業界でも珍しい女性経営者ということも関係あるのでしょうね。どういった経緯で起業されたのですか?
 
淺田 私は高校卒業後、会社員として働いていました。やがて結婚退職して家庭に入り、子どもが成長してからは司法書士事務所の事務員をしていたんです。一方、主人は10代の頃から警備会社で働き、現場から叩き上げでオーナーに認められ社長を務めるようになりまして。それが同業の株式会社SK(エスケー)システムという会社になります。ただ、主人の仕事を見守る中で、「なぜ、警備会社で働く女性は少ないんだろう」という疑問が湧き上がりました。
 
狩野 確かに女性の社会進出は進んでいますが、女性警備員はまだまだ珍しい存在ですよね。
 
淺田 ええ。どうしても着替える場所の問題や、長時間労働が多く家庭持ちの女性は働きづらいなどの課題もあり、なかなか女性を雇う警備会社も増えないのが現状です。でも、例えば女性警備員だけのチームをつくり、短時間のパート勤務も認める体制を組めば女性も警備で輝けるはず。どうしても自分の理想を形にしたいと考えた私は、主人に相談し、2018年に弊社を創業しました。
 
狩野 警備業界のあり方に一石を投じるその勇気が素晴らしいですね! 淺田社長がどのような人材育成をしているのかも教えてください。
 
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淺田 警備員には人材育成が最も重要です。警備業法で定められた20時間以上の新人研修日および毎年10時間以上の現任教育を受けるなどの教育が課されています。弊社では、一般社団法人大阪府警備業協会のベテラン講師の方に当社専任の指導教育責任者として授業や日々の巡回視察をお願いするなど、他社と比べても厳しい取り組みで教育に力を入れているんですよ。ただ、先ほども話したように、弊社は女性警備員を積極的に採用しています。ですから、現場では女性ならではの特徴を存分に生かして活躍してもらっていますよ。