IC制御の観賞魚向けヒーターを開発

インタビュアー 狩野恵輔(野球解説者)
熊谷 弊社は創業当初から、大手電機メーカー様の製品の部品組み立てやOEMを担ってきました。何よりも品質を大事に取り組んできた点をメーカー様から評価していただき、完成品の検査なども任せてもらえるようになりましたね。そういった中で、ものづくりのノウハウと技術を磨いていき、1982年に最初の自社ブランド商品となる観賞魚向けサーモスタットと、ヒーターの製造販売を開始したんです。
狩野 私は熱帯魚が好きで、飼育用品にはもともと関心があるんですよ。サーモスタットは適切な水温で魚を飼うためにも、欠かせないものですよね。
熊谷 実は、ICで温度調節を行うサーモスタットの開発に先鞭をつけたのは、私たちなんですよ。それまではバイメタルという金属の特性を活かして温度を調整していたものです。
狩野 そうなんですか! 今でこそICで水温を調節するのは当たり前であるものの、それを生み出したのが御社だったとは! 熊谷社長のご経歴も気になります。
熊谷 大学卒業後、大手電機メーカーに就職し、4年ほどプログラムなどの設計に従事していました。今は多くの電化製品にマイコンが使われているので、そこでプログラムの知識を習得できたのは良かったですね。その後、父が経営するクマガイ電工に入社したんです。