プロフィール 東京都出身。小学校から高校まで、野球に熱中する。卒業後も野球に関わりたいという思いから、スポーツ用品店に就職した。接客を担当するうちに、愛着のあるグラブに関わる仕事をしたいと考えるように。運送業に転職するも、グラブへの思いが募り野球グラブの製造販売会社に転職。16年にわたりグラブ製造の技術を磨く。勤務先の廃業を受け、ノウハウを活かすべく仲間と共にGRITを立ち上げた。【フェイスブック】
野球用具の中でも特に体との一体感が欠かせないグラブ。そのグラブをオーダーメイドで製作してくれる職人集団が、2020年4月に創業したGRIT(グリット)だ。16年にわたり技術を磨き、仲間と共に独立した佐々木一行代表は、オリジナルブランド「TRINITY(トリニティ)」を立ち上げ、グラブづくりに汗を流している。下町に佇む工場は店舗と一体で、中高生をはじめ数多くの顧客が自分だけのグラブを求めて集う場所になっていた。
世界に一つだけのオリジナルグラブを製作

インタビュアー 鈴木尚広(野球解説者)
佐々木 弊社はスポーツ用品メーカーのOEMによるグラブ製造も手がける傍ら、オリジナルブランドのオーダーメイドや店頭品を製造しています。私を含めた3人の作り手が、TRINITYというブランドで、長年にわたり蓄積した技術と経験で世界に一つだけのオリジナルグラブを製造しているんですよ。そのグラブを工場直販で販売しているので、オーダーメイドでありながら大手ブランドの既製品とほとんど変わらない価格も魅力だと思います。
鈴木 やはり、佐々木さんも野球のご経験者なのでしょうね。
佐々木 はい。私は小学生の頃から高校まで野球に熱中し、卒業後も野球に関わる仕事がしたくてスポーツ用品店に就職し、店員として接客を担当していました。ただ、私にとって野球用具の中でもグラブは特別な存在で、子どもの頃から自分でひもを取り換えたりするほど愛情を注いでいたんです。やがて、毎日グラブのことだけ考えながら働けたら楽しいのにと考えるようになりました。