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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

受け取る人の心を考えた
チラシや名刺のデザイン

 

数多くの絵本の記憶がアイデアの源泉

 
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川上 普段デザインのお仕事をするとき、田辺代表が一番意識するのはどんなことですか? 実は私、自分が経営している店舗用のチラシなどを、デザインソフトも使いながらスタッフと協力して自主制作しているんです。ぜひプロの心得に学ばせてください。
 
田辺 例えば一般の消費者に向けて商品やサービスを提供している事業者様の場合、まず“お客様のお客様”、つまり私のクライアント様にとってのお客様であるエンドユーザー様の気持ちを想像します。その方にはどんな言葉が心に響くか、そして、どうデザインしたら印象に残るのかを考えていきます。
 
川上 「“お客様のお客様”のためのデザイン」ですか。言い得て妙だと思います。制作したデザインは、デザイナー自身が自分を表現するものではないということですね?
 
田辺 はい。デザイナー自身の好みよりも広告主や広告を受け取る人の気持ちが大切だと考えていて、私は自分をデザイナーというより“職人”であると思っています。私はご依頼を受けると「この商品はどんな人が必要としていて、どうしたら商品を欲しいと思うだろうか」と、時には電車でつり革につかまりながら、時には自転車に乗りながら、常に考えます。本物の女優さんを前に言うのは本当におこがましいのですが、女優のようにお客様のお客様になりきって想像するようにしています。
 
川上 意外なところでお芝居とつながりましたね(笑)。
 
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田辺 はい(笑)。通常はマーケティングで一般のニーズをとらえますよね。でも、私は長年仕事をしつつも“主婦”として生きてきたので、専門的な目線ではなく一般の方々と同じ目線で、何が求められているのかを肌で感じられるのだと思います。技術に関しては、デザイン関係の学校を出たわけでもなく、デザイン事務所に勤めた経験もない独学ですので、勉強は欠かせないですね。昨日も、参考になりそうな本を買いました。
 
川上 とても勉強熱心で努力家なんですね! 技術の向上も大事だと思います。でも、やはりデザイナーさんは発想を磨くことも大事ですよね。受け取る人の気持ちになりきってデザインをなさる田辺代表の、アイデアの源はどこにあるんでしょう? 
 
田辺 絵本から吸収した発想力が一番大きいと思います。私は実は26年間、小学校や図書館で、子どもたちに昔話の語りや絵本の読み聞かせのボランティアをしているので、今までに読んだ絵本のページ数を合わせると10万ページを超えるんです。絵本は、子どもたちのために研ぎ澄まされた言葉と考え抜かれた絵の詰まった、最上の表現だと考えています。日本の昔話や現代の作品はもちろん、ヨーロッパなど海外の絵本にもたくさん触れてきたので、そのような数々の記憶が私の頭の中でインデックスとして整理され、デザインのヒントになっているのだと思います。
 
 
 
 

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