障がいを個性ととらえて
“才能”を育てる支援
難病を機に創作に目覚めた利用者
みやもとゆうじ氏の作品をInstagramでチェック!
宮本 そうなんです。ちなみに、この絵の作者はもともとメガネ店に勤めていて、ある日突然、線維筋痛症という身体に激痛が走る難病を発症したんです。働き続けることができなくなり退職を余儀なくされました。
荻原 そうでしたか。そして今は、アート制作に力を入れておられると。後天的、しかも急に身体が不自由になったとなると、現実を受け入れるのも大変だったでしょうね。
宮本 お医者さんから聞いた話だと、線維筋痛症を発症した方の中には、生きる意欲を失ってしまう人も多いそうです。
荻原 そういう方こそ、新しい道を見つけ、チャレンジできる環境が必要だと思います。ジョブタマさんは、苦境にある方々にも寄り添ってくれる場所なんですね。
宮本 まさにそうなるように願い、当事業所を運営しています。実は、そのメガネ店に勤務していた男性は、私の夫なんです。

宮本 はい。夫はもともと、空手にも打ち込む体育会系の元気な人でした。でも体調を崩し、2024年に線維筋痛症を患っていることがわかり、それまでのように働くことができなくなりジョブタマの利用者になりました。以前は絵に特に関心がなかったようですが、興味本位で描いたところ楽しくなったのか、画材にもこだわるようになったんですよ。今ではタブレットも使いこなし、創作を楽しんでいます。実は、4月27日に初の画集「みやもとゆうじ」がアマゾンのキンドル版で発売されたばかりなんです。
荻原 病気を機に、芸術活動を始められたんですね。私はパラアスリートの方々とも交流があり、生まれつき不自由な方やアクシデントに見舞われた方、いろんな方を見てきました。ご主人はとても辛かったとお察しします。宮本社長も、ご家族に起きたことを受け入れられるまでに時間がかかったのでは?
宮本 最初は驚きましたが、受け入れるしかないと思いました。将来の私たちの生活設計を念頭に置いて、障害者手帳の取得も含め、やるべきことを決めて一つひとつ実行していったんです。
荻原 ご夫婦で前を向き、現実的に動いていかれたんですね。もしかしてその出来事が、ジョブタマを立ち上げるきっかけだったのですか?
宮本 いえ、事業所を開いたのは夫の発病前で、また別の経緯があったんです。
