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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

フレンチシェフが贈る おいしいサラダチキン
Hungry innovation シェフ 速水翔

 
プロフィール 大阪府生まれ、群馬県育ち。10代から起業を志しつつ、フランス料理の世界へと進む。研鑽を積み、食の現場に身を置く中で、日本の食産業が抱える構造的な課題に疑問を抱く。料理人としての技術と視点を活かし、料理人が憧れられる職業になる未来を描き、無添加・完全冷凍のサラダチキンブランド、シェフのチキンを立ち上げた。現在は食品開発に加え、料理人の可能性を広げるオンラインサロンの運営も手がけている。
 
 
 
フレンチシェフがサラダチキンをつくったら?――そんなコンセプトのもと、無添加でヘルシー、なおかつおいしいサラダチキンを提供するHungry innovation(ハングリーイノベーション)。当たり前のようで難しい理想を形にしたのが速水翔シェフだ。料理人不足や価格競争、添加物依存といった飲食業界の課題に向き合い、ネット×食品工場という新しいスタンスで挑戦を続けている。商品開発の背景にある思想と、未来を見据えた取り組みについてうかがった。
 
 
 

“食”への問題意識を胸に、起業

 
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インタビュアー 畑山隆則(元ボクシング世界王者)
畑山 フレンチシェフによるサラダチキンを製造・販売されている、速水シェフ。まず、Hungry innovationを始めた背景から教えてください。
 
速水 ドラマに出てくるITベンチャーの社長像に憧れ、17歳頃から起業したいと感じていました。でも、選んだフィールドはITではなく“食”でして。フレンチの世界で修業を重ねる中で、日本の食が置かれている状況に違和感が募っていきました。
 
畑山 どのような違和感を持っておられたんですか。
 
速水 無添加や安心・安全を謳っていても、実際は保存料や添加物に頼らざるを得ない商品が多いんです。しかも、価格競争のもと健康より効率が優先されています。料理人として「それでいいのか」と考え、起業へと舵を切りました。
 
畑山 無添加と言っていても、完全な無添加ではない場合もあるのですね。初めて知りました。そうした食品業界への問題意識がスイッチになったわけだ。
 
速水 はい。少子高齢化で料理人も減っている日本では、店舗ビジネスの未来は明るくありません。でも料理は続けたい、食を人に届けたい。それなら工場を持ってネットで売ろうと閃き、京都と東京での修業を経て食品工場を設立しました。
 
畑山 飲食店ではなく食品工場という発想が珍しい。業界に新風を吹かせようとする姿勢は、まさにベンチャーの社長ですよ!