障がい者を手厚く支える
福祉サービス施設の運営
障害を持っていても普通に生活できる幸せ

女鹿 「エリジア」はギリシャ語で「桃源郷」を表す言葉で、言い換えれば楽園や理想郷といった意味を持っています。どんな障害や疾患を持っていても、世の中で幸せに暮らせることこそが人権であり、人としての当然の権利です。だからこそ、利用者様に住みたいところに住み、働きたいように働いて、気の合う仲間たちと共に過ごせる、そんな理想的な「桃源郷」のような場所を提供したいという思いが込められているんですよ。
村田 それは素晴らしい! どんな障害を持っていても、一人の人間として分け隔てなく、生活できるようにという思いは共感できます。私が小学生だった頃、知的障害を持った同級生がいまして。私やほかの同級生たちもみんな、彼に対する差別意識などはまったくなく、あくまで一人の友人として仲良く日々を過ごしていたんです。実は先日、当時の同級生たちとの同窓会があり、その彼も元気に参加していまして、みんなと一緒にお酒も楽しんでいました。そんな風に、小さい頃から一緒に過ごすことで、障害も個性として認識され、差別や偏見も生まれないようになるのではないかと思うんです。

村田 一般のクラスから距離を置いて特別扱いをすることが、差別を助長する結果を招いてしまうのかもしれませんよね。それに、そのような隔絶した環境で育てられると、社会に出た時に周囲の人々と馴染めず、行き場をなくしてしまう可能性もあるのではないでしょうか。
女鹿 そう思いますね。だからこそ、地域社会全体で取り組む必要があると考えています。ありがたいことに、この地域ではそのような意識が根付いていまして。先日も近隣の中学校で文化祭を行う際、喫茶店を開くとのことで、校長先生が駄菓子を仕入れに来てくれたんです。ほかにも、近くの小学生たちが駄菓子を買いに来たり、地域の方々がパンを買いにいらしたりします。そんな風に、社会と隔絶した環境に置くのではなく、地域住民と共存していくことが大切ですね。