受験とその“先”を見据えて
学ぶ力を育む幼児教室
「子どもの応援団、保護者の伴走者」として

松田 まずは小学校入試に向けてしっかり指導していくこと。その中で、人格形成の大切な時期である幼児期に、楽しく学ぶ経験をしてほしいと考えています。加えて、「子どもの応援団、保護者の伴走者」ということも意識しています。私自身がそうだったように、保護者も、小学校受験は何をどう進めたらよいのか不安が大きいものです。だからこそ、保護者の気持ちに寄り添うように心がけています。そして、受験を振り返ったときに「親子で一緒に頑張れたね」と言えると良いですよね。
水野 受験を通して得られる、親子での体験を大切にしておられるんですね。そのために、指導ではどのような工夫をされていますか?
松田 具体物を使い、数や分類、季節感などを体験しながら学んでもらっているほか、季節行事や自然体験をベースに、日本の四季や文化を感じることも大切にしています。とにかく幼児期は“体験”が大事ですからね。体験が、生きた知識や知恵の習得につながるのではないでしょうか。
水野 いわば体で、五感を使って学んでもらうと。
松田 はい。そのうえで、「できた」という成功体験を得られるようにサポートしています。子どもは「できた」の積み重ねで成長するもの。必要なサポートができるよう講師を配置して、できないときも答えに近いヒントも出しつつ、必ず「できた」に導くようにしています。その蓄積が幼児期には必要なんです。

松田 子どもが話し始めたら、必ず耳を傾けます。たくさん話を聞いてもらった子は、人の話も聞けるようになるんですよ。そして、忘れてはいけないのが褒めること。例えば「良い姿勢だね」と褒められた子は意識するようになり、自然と姿勢が良くなります。それだけではなく、周りの子も姿勢が良くなるんです。注意ではなく気付かせるアプローチを大切にしていますね。そして、子どもの「できない」「わからない」「やりたくない」にも、まずはその気持ちをしっかり受け止めます。無理に理解を迫ることはしません。自転車の練習も、転ぶのが当たり前ですよね。うまくいかないことも含めて、経験しながら徐々にできることを増やしていければいいと伝えています。