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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

タンスに眠った着物を 美術工芸品にリメイク!
美術工芸 清新 代表 稲手邦彦

 
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インタビュアー T-岡田(野球解説者)
T-岡田 京都市左京区に拠点をおく美術工芸 清新さん。稲手代表は着物のリメイクや工芸品の制作などを手がけておられるそうですね。
 
稲手 はい。タンスに眠ったままの着物や色あせた帯揚げなどを、お部屋を彩る衝立やインテリア小物、さらには食器やガラス工芸品に生まれ変わらせるサービスを行っています。産着や七五三の着物、お母様・お祖母様の形見など、思い出が詰まった品を、新しい形で残していただけるんです。
 
T-岡田 あまり聞いたことがない、斬新なサービスですね。稲手代表は、もともと着物に関わるお仕事をなさっていたんでしょうか?
 
稲手 最初はまったくの異業種で仕事をしていたものの、もともと私の実家が石川県加賀市で染物店を営んでいたこともあり、約40年前に父が亡くなったことで家業への想いが強くなり、ある恩人の勧めで京都市内にある呉服卸会社に転職しました。それから数年の修業を経て独立し、1995年に呉服卸業を開業する決心をしました。
 
T-岡田 石川県というと、着物の染色技法の一つである加賀友禅が有名ですよね。
 
稲手 おっしゃる通りで、私の兄も加賀友禅作家として活動しています。私自身も呉服卸業を営む中で、加賀友禅の魅力を再確認するとともに、加賀友禅の技術を着物以外に応用した美術工芸品を取り扱うようになりました。加賀友禅は、三大友禅の一つで、すべて手描き友禅であることが条件で、そのため国の伝統工芸品や石川県の指定無形文化財に指定されています。従ってその技術と意匠を将来に遺すためにも他の工芸品を企画する中で次第に、着物のリメイクにも取り組むようになりました。
 
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T-岡田 現代では、日常的に和服を着る人は非常に少ないですよね。私も七五三のときに、母が子ども用の着物を贈ってくれましたが、その後はなかなか出番がありません。
 
稲手 近年はレンタルで済ませる方も増えている中で、素敵な思い出ですね。ただ、やはり多くの人にとって日常生活の中で着物を着る機会は少ないでしょうし、特にお子さん用の産着や着物は成長と共に着られなくなってしまいます。しかし、一度着ただけの着物をそのままタンスにしまっておくのはもったいない。家族の大切な思い出を身近なものとして残しておきたいという思いから、このサービスを手がけています。