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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

高度な技術を駆使する
重機塗装の専門業者

 

ロケットの塗装から得たプロとしての技術

 
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畑山 同じ塗装業と言っても、住宅やビルなどの建物と機械や車両とでは、施工方法はまったく違いますよね。
 
村上 おっしゃる通りです。例えて言うなら、同じ格闘技でもボクシングとキックボクシングではまったく異なる技術を要するのと似ていると思います。弊社が行う重機塗装は、いわば自動車の板金塗装をより大型の車両や機械に特化させたようなイメージですね。
 
畑山 なるほど。そう言われれば確かにイメージが付きやすいですね。でも、先ほどおっしゃっていたように、もともと一般建築塗装を行っていたところから、なぜ重機塗装を手がけるようになったんでしょうか。
 
村上 実は以前、ロケット部品の塗装を行っていた経験がありまして。知人の職人さんに紹介されて始めたものの、最初は技術も施工方法も異なる分野で四苦八苦していました。それでも2年、3年と続けていくうちに質の高い施工を行えるほど技術も上達していったんです。それで、重機などの大型車両に特化した専門業者として事業に取り組むようになりました。
 
畑山 ロケットの製造工程にかかわっておられたとはすごいですね! 現在では具体的にどのような業務を行っておられるのかも、あらためて教えてください。
 
村上 弊社では、大規模な建設工事に用いられる大型重機を中心とした塗装を行っています。重機の塗装は見た目をきれいに保つのはもちろんのこと、車体のサビや劣化を防いで長持ちさせるための大切な役割を担っているんです。
 
畑山 重機のほとんどは屋外で使われますし、建設工事現場という機械が傷みやすい環境にさらされますから、定期的なメンテナンスが必要ですよね。
 
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村上 その通りです。風雨にさらされることによるサビや、直射日光や紫外線による劣化、土砂やほこりの影響による汚れなど、重機は常に過酷な環境に置かれています。放っておけばすぐに傷んでしまうでしょう。しかし、塗装によって外部のダメージから車体を保護し、耐久性や安全性を保つことができるんです。塗装は単なる見た目の問題だけではなく、重機の性能と信頼性を守るためにも決して欠かせません。だからこそ、塗膜の密着性や下地処理、素材に応じた塗料選定など、専門的な知識や技術が重要になってきます。
 
畑山 ボクシングの世界でも、毎日の練習や試合の中で風雨にさらされるようなダメージを受け続けます。顔も身体も打たれ、心も折れそうになることがある。でも、そこで大切なのは“どう守るか”なんですよ。防御の技術や体のケア、そして自分を信じるメンタルの“塗装”があるからこそ、長く戦えます。自分自身を守るための見えないコーティングを重ねていくことが、チャンピオンとしてリングに立ち続ける力になるんです。