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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

自然栽培が拓く未来
兼業農家の挑戦

 

地元地域の自然環境をいかした作物づくり

 
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畑山 あらためて、なつめ農園の特色や強みについて教えてください。
 
岡 一番の強みは、この五條市の自然環境ですね。山が近く、水と空気がきれいで、気温の寒暖差もあるので、作物の味が引き締まるんです。自然に恵まれた環境が、作物に甘みや風味を与えてくれていると思いますね。
 
畑山 野菜や果物でも寒暖差が大切とよく言われますよね。その自然の力をいかして、農薬や化学肥料を使わない自然栽培にこだわっておられるわけですか。
 
岡 おっしゃる通りです。もともと父が「自身や家族が食べる分だけ」という考えで農薬を使わなかったので、私もそれを引き継いで自然栽培を続けています。特に以前、母が体調を崩してからは、誰もが安心して食べられる、安全な食材への思いが強まりました。それもあって、40代~60代くらいのお客様を中心に「孫にも食べさせたい」とか「家族に安心なものを」といった理由からご好評をいただいています。
 
畑山 安心して食べられる食材というのは、今の時代にはとても価値があると思いますよ。お聞きしたところでは、収穫した作物をフリーマーケットサイトを通じて販売しておられるそうですね。
 
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岡 そうなんです。作物をお客様のもとに直接お届けしたかったので、フリマサイトのメルカリで出品してみたところ、思いがけず大きな反響があったんですよ。それ以来8年ほど続けておりまして、嬉しいことに年々リピーターも増え、手作業から機械収穫に移行するほどの規模になりました。最近では業者さんからの大口注文もいただけるようになって、出荷先は全国に広がっています。このようなフリマサイトやInstagramなどのSNSを通じた販売方法は、自分自身のペースで価格設定や販売ができることや、お客様のもとへ作物を直接お届けできることが魅力ですね。
 
畑山 なるほど。既存の農業における流通とは一線を画す、非常に現代的かつ新しい取り組みで、実におもしろいと感心しました。ただ、近頃はコメの販売が難しくなっているともお聞きしました。
 
岡 そうなんです。近年、社会問題となっているコメ不足の影響もあり、いわゆる転売対策によってメルカリではコメの出品が停止されてしまいました。そこで現在は自社のホームページにショップ機能を追加することで、販売できるよう準備中なんです。今後も全国各地のお客様に直接お届けできる形にしたいと考えています。
 
畑山 作物をつくり、消費者に届けるところまで、一貫して丁寧に取り組んでおられるわけですか。岡社長のような生産者さんと直接やりとりできるとなると、お客さんも心から安心できるでしょうね。