「困っている方々を救いたい」と思い起業

インタビュアー 亀山つとむ(野球解説者)
小野 いえ、以前は製造業界で働いていて、かなりタフな仕事でした。27歳のときに、現地法人を設立するためにベトナムに単身赴任することになりましてね。鞄一つで空港に降り立ち、住む場所や事務所を探し、人材の確保も行いました。何のつてもない中、孤軍奮闘しながら、10年以上現地で仕事をしたんです。
亀山 それはすごい! ほぼご自分で起業されたようなものじゃないですか。会社員の仕事の範疇を大きく超えたご経験だと思います。しかし、そこからどうして福祉業界へ渡ったのか、きっかけが気になります。
小野 以前から、「いずれは起業したい」と思っていたんです。ベトナムで一から会社を興したことで、起業への思いが一層強まりましてね。同時に、現地では障がいを持つ方や貧困層を目にし、まずは自分の祖国である日本で、同じように困っている方々を救いたいと考えたんです。さらに、日本では介護業界が深刻な人手不足に悩んでいるということを知り、思い切って福祉業界へ転身しました。