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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

個性に合ったサポートで 皆が輝くグループホーム
株式会社ヒカリカガヤク 代表取締役 小野宏輝

 
プロフィール 大阪府出身。前職で製造業に従事。27歳のときに現地法人を設立するために単身でベトナムに渡り、一から起業を学ぶ。帰国後、障がい者や生きづらさを抱える人のために働きたいと考え、福祉業界に転身。その後(株)ヒカリカガヤクを設立し、2023年5月に1棟目となる障がい者グループホーム、ヒトツボシをオープンした。2025年6月には、5棟目を開設。日常生活支援や健康管理、入浴介助などのサポートを行っている。
 
 
 
大阪府富田林市と羽曳野市で、5棟のグループホームを運営する、株式会社ヒカリカガヤク。障がいや生きづらさを抱えた人が、他者とつながりながら自分らしく生きられるようにサポートをしている。それも“やりすぎない”ことを大切に利用者を自立へ導くように心がける。代表取締役の小野宏輝氏は、グループホームの利用者やその家族、スタッフなど、一人ひとりが輝ける未来をつくりたい、という強い思いを語ってくれた。
 
 
 

「困っている方々を救いたい」と思い起業

 
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インタビュアー 亀山つとむ(野球解説者)
亀山 大阪府富田林市と羽曳野市で、障がい者グループホームを運営している株式会社ヒカリカガヤクさん。小野社長は、もともと福祉業界で働いていらっしゃったんですか?
 
小野 いえ、以前は製造業界で働いていて、かなりタフな仕事でした。27歳のときに、現地法人を設立するためにベトナムに単身赴任することになりましてね。鞄一つで空港に降り立ち、住む場所や事務所を探し、人材の確保も行いました。何のつてもない中、孤軍奮闘しながら、10年以上現地で仕事をしたんです。
 
亀山 それはすごい! ほぼご自分で起業されたようなものじゃないですか。会社員の仕事の範疇を大きく超えたご経験だと思います。しかし、そこからどうして福祉業界へ渡ったのか、きっかけが気になります。
 
小野 以前から、「いずれは起業したい」と思っていたんです。ベトナムで一から会社を興したことで、起業への思いが一層強まりましてね。同時に、現地では障がいを持つ方や貧困層を目にし、まずは自分の祖国である日本で、同じように困っている方々を救いたいと考えたんです。さらに、日本では介護業界が深刻な人手不足に悩んでいるということを知り、思い切って福祉業界へ転身しました。