B+ 仕事を楽しむためのWebマガジン

経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

人に密着する遺品整理
生活の困りごとにも対応

 

部屋の導線など生活の隅々までアドバイス

 
glay-s1top.jpg
狩野 笹岡代表が手がけるサービスは、どのようなものなのでしょう。
 
笹岡 例えば、特殊清掃を例に挙げると、当事業所は24時間体制で電話相談を受け付けているんです。そして、深夜でも現場に駆け付けて臭いが外に漏れないよう、換気扇を塞ぎ、窓に目張りをして、殺虫剤を撒いておくなどの応急処置を施します。そのうえで、翌日あらためてお客様と打ち合わせを行っているんです。ご遺族のお気持ちや一刻も早く原状回復したい大家さん、管理会社さんのご要望を汲み取った施工に入ります。
 
狩野 手厚いサービスを提供されているのですね。だからこそ、お客さんからの依頼が尽きないのだと思います。お仕事をされるうえで、意識されていることは?
 
笹岡 生前整理の場合ですと、お客様に「1年間、使わなかったものはできるだけ処分しましょう」とお声がけすることですね。どのようなものでも古くなればなるほど価値が下がります。また、身の回りをものだらけにしておくと、いざというときにご遺族の負担が大きくなってしまいますからね。だからこそ、値段を付けて買い取れるうちに処分するよう、押し付けにならない程度にお勧めしています。
 
glay-s1top.jpg
狩野 確かに不要なものをいつまでも手元に残しておくより、買い取ってもらえるうちに処分すればお金に変わりますし、その品物を手に入れた誰かが使ってくれたほうが有意義ですよね。生前整理は自分の終活のためにするのですから、「まだ捨てられない」と迷うものほど、早めに処分を決断したほうがいいと私も思います。
 
笹岡 そうですね。また、生前整理を依頼してくださるのはお年寄りがほとんどです。ですから、私たちはご自宅の導線もチェックして、「ここにものがあるとつまずいて危ないですよ」「家具はこちらに移しましょう」というように、生活の隅々までアドバイスしています。ちょっとした移動ならその場で済ませてしまうこともよくありますね。
 
狩野 足腰の弱った高齢者にとって、数々の現場を経験した笹岡代表の助言は事故を未然に防ぐためにもありがたい限りですよ。
 
笹岡 最近はマンションに住んでいるお年寄りが体が弱くなったり細かいゴミの分別に対応できなくなったりして、ゴミを貯め込んでしまうケースが増えているんです。そこで、玄関の前やエレベーターホールまでお邪魔して、ゴミを回収するサービスもスタートしました。お部屋の掃除も含め暮らしの中のさまざまなお困りごとに対応しています。