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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

フットワーク軽く挑む
組立台船のレンタル

 

組立台船の運搬から組み立てまでワンストップで

 
glay-s1top.jpg 重機を乗せたまま水上を移動できる台船
重機を乗せたまま水上を移動できる台船
畑山 組立台船のレンタルという事業を実際どんなふうに進めているのか知りたいです。例えば、船を貸し出す先は建設会社さんですよね。需要をつかむためにしていることや工夫などがあれば教えてください。
 
梅津 主にインターネットから情報を仕入れ、現地に赴いて営業活動をしています。行き先は今までのところ四国圏内が多いものの、今後は九州にも広げていくつもりですよ。そのために、分解した船を置いておく拠点を九州のどこかにつくろうと考えています。
 
畑山 なるほど! 組立台船って分解したり組み立てたりできるんですね。バラバラにした状態で置いておくだけなら、拠点に人員を割く必要もない、と。
 
梅津 おっしゃる通りです。中には自社で組立台船を持っている建設会社さんもあるものの、工事現場までの距離が長くなればなるほど、わざわざ運賃をかけて組立台船を運ぶより、現場近くで調達したほうがコストは安くなります。四国や九州で工事があるとき、弊社からレンタルしてもらえれば建設会社さんは運搬コストを抑えられますし、弊社としてもトラックを手配する程度の手間ですむので、現地での組立までを自分一人で全部フォローできるんです。
 
畑山 運搬と組立をアウトソーシングで賄えば、人手がかかる仕事は大幅に減らせますね。ところで、情報はネットで集めるとおっしゃっていましたよね。ネットの情報をもとに、工事が始まる時期にタイミングよく営業をかけるのは難しそうです。
 
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梅津 組立台船を使った工事は10月から翌年の6月ぐらいまでの期間限定なんです。台風が来たり大雨が降りやすかったりすると、夏場は川が氾濫する危険があるので、組立台船を使用できません。そういう事情もあって、そもそも組立台船レンタルの業者は少ないため、1社が需要期のすべての工事に貸し出すのは困難で、必ず供給の“すき間”が出てきます。そこを見逃さずに受注できれば、仕事を取り逃す心配はないですね。
 
畑山 そうだったのですね! 営業活動も1人でされているのですか?
 
梅津 はい。ネットで橋脚の耐震補強工事の入札結果などを調べて、受注した会社にピンポイントでアプローチします。東海地方に1週間かけて行ったり、九州に1週間行ったりするイメージですね。だから1年の3分の2ぐらいはホテル暮らしです。ほぼ車移動なので、年間5万kmは走っていますよ。