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スペシャルインタビューSPECIAL INTERVIEW

 
怪談について話す稲川さんからは、「怪談が好きだ」という気持ちがひしひしと伝わってきた。
 
 

関わる全員に楽しんでほしい

 
ただ、好きなことを仕事にしていると休みはなくなりますね(笑)。仕事とプライベートの境界はほとんどありません。家でも、ずっと怪談の原稿を書いていますよ。そのほか、「怪談グランプリ」などの大会があれば審査も行います。参加者それぞれに論評も書きますしね。貶す内容の論評を書くのは簡単です。でも、私は良いところを探して褒めてあげたい。だから余計に時間がかかるんですよ。
 
私にはそれくらい忙しいほうが合っているのかもしれません。ほかのことを考える暇がないくらい忙しいほうが、五感が冴え渡って仕事の出来も良いんですよ。どれだけ忙しくても、前進し続けることが一番大切だと感じますね。
 
昔は怪談家として活動している人なんてほとんどいませんでしたが、ここ10年ほどで増えてきたなあと感じています。それも、優秀な人が多いんですよ。中には私と同じように浴衣にちゃんちゃんこを着ている人もいてね(笑)。みなさん私の子どもより若い方ばかり。後進が増えていくのは嬉しいですよ。これからも、一緒に怪談の世界を楽しんでいきたいと思っています。
 
それは怪談家だけではなく、観に来てくださる方も同じです。普通の舞台だと、演じる側と観る側にはっきりと分かれていますよね。怪談の場合は、ステージを照らすライトが当たっている人は全員出演者です。私もステージ上から声をかけますしね。客席で叫んだって良いですし、笑ったって良い。ぜひ、自分も出演者の一員だと思って楽しんでほしいと思います。
 
 
<インタビュー・文 中野夢菜/写真 Nori/ヘアメイク GORO>
 
 
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稲川淳二(いながわ じゅんじ)
1947年生まれ 東京都出身
 
1976年、ニッポン放送のラジオ番組『オールナイトニッポン』でラジオパーソナリティーとしてデビュー。同番組で披露していた怪談が人気を博し、怪談家として活動していくようになる。2006年には、怪談家の活動に専念するためにタレント活動を休止。また、毎年行っている「稲川淳二の怪談ナイト」は2019年で27年目を迎える。『稲川淳二の怖い話 稲川淳二の恐い話 ザ・ベスト』(竹書房)や『真説 稲川淳二のすご~く恐い話シリーズ』(リード社)など著書も多数刊行している。
 
 
稲川淳二オフィシャルサイト
http://j-inagawa.com
 
 
稲川淳二の怪談ナイト
http://www.inagawa-kaidan.com
 
 
 
(取材:2019年3月)

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