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スペシャルインタビューSPECIAL INTERVIEW

グレートカンパニーへ舵を切った
小山流21世紀型コンサルティング

 
 
 
2005年12月15日、小山氏の改革の正当性を証明する出来事があった。日本経済新聞が発表した高額ボーナス企業のベストランキングだ。全国に160万社以上も企業がある中で、トヨタや任天堂といった大企業をおさえ、船井総研は堂々のナンバーワンだった。
 
 

優秀な社員を擁するために

 
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受付横にある船井幸雄氏の直筆プレート。
船井総研の基本姿勢を表現。

 このランキングを見てまず浮かんだのが、「社員はどう思ってくれたかな」 ということでした。「俺たちは日本一の会社にいたんだ!」 と思ってくれたはずですよ。それは私の想いが社員に伝わった瞬間です。
 企業人として大事にすべきことはいろいろありますよね。顧客の満足だったり、やりがいだったり、人間性の向上だったり。その中で、お金も社員の労働意欲を支える重要な要素なんです。ですから、その面でも私は社員に約束したことは必ず守らなくてはいけなかった。それが守れたら、社員の心の中で船井総研のグレートカンパニー化がいっそう進みますから。
 リーマンショック以降、世間全般で厳しい情勢は続いていますが、社員たちの考え方も変わってきました。「自分たちが頑張れば会社は認めてくれた。もしボーナスが減れば、自分たちが頑張れなかっただけだ」 と。
会社に対して、依存する姿勢ではなく、自分たちの責任をしっかり見極める姿勢になってきた。実は、グレートカンパニーにとって、他のどの要素より大事なのが、社員のこの姿勢です。会社に依存していたら優秀な社員は育たない。優秀な社員がいない会社は良い会社になれない。優秀な社員が育つことと、優秀な社員が辞めないこと。グレートカンパニーにはこの2つが必須です。
 一連の舵取りが正しかった証明として、最近の 「大学生が入りたい会社ランキング」 では、以前に比べて飛躍的に順位が上がっています。
 
 

「グレートカンパニーアワード」の狙い

 
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 グレートカンパニー化をひとつひとつ推し進めるうちに、社員たちが、あることに気付き始めました。「クライアントをグレートカンパニーにすることは、船井総研のコンサルティングテーマの、大きな一つにすべきではないか」 と。
 コンサル会社である以上、クライアントの業績を上げるのは至上命題です。しかし、世の中が移ろい、今までのような業績の上げ方ができなくなっています。
 たとえば、日本の一般的な家庭では、もはやテレビがない家、冷蔵庫のない家というのはありませんよね。戦後の日本人は、文化的な製品を求めて40年がんばってきた。努力が実って、物は確かに満たされました。そこで、今度は心のほうを満たしたくなってくる。ショッピングセンターを歩いていても変化は顕著です。今までのショッピングセンターは物を売る場所でしたが、リラクゼーションとか、マッサージとか、物以外の価値を売るスペースが増えてきている。つまり、物を売るという行動をめぐる環境が激変しているんです。
 余談になりますが、こんなデータがあります。中国はまだ冷蔵庫の普及率が23%だから、あと15年は、かつての日本のように物主体の経済成長があることが予想できる。つまり、今の勢いはまだ増してくる。日本みたいに、人口が増えず、高齢化社会に突入した国とはまるで勢いが違うんです。日本は、1ヶ月ごとの経済指標を見れば、1%伸びた、下がったというのは言えても、仮に3年のスパンでまとめたら微減ですよ。つまり、単純な利益最大化志向はもう限界なんです。
 利益の追求が企業の使命であることは承知するとして、利益追求のみにとらわれすぎると社員を置き去りにしてしまいます。ただ売上を伸ばすことが大事なのではなくて、「いい会社にする」 というシンプルな意識が大事なんです。船井総研でも、少なくとも2015年までには、クライアントへのコンサルティングテーマを、その方向にシフトしていくでしょう。
 今年2010年、、船井総研ではグレートカンパニーのテーマに沿って 「グレートカンパニーアワード」 という独自の賞を設け、コンサルティング先を表彰する試みを行っています。設立40周年を記念して創設した賞ですが、年間でお付き合いのある約5000社の中から、我々が目指すグレートカンパニーに最も近いコンサルティング先を表彰させていただいています。これらの試みも、「今の船井総研はどんな会社づくりを是としているか」 をわかっていただくための指標です。
 
 
 
 

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