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東北の手仕事の粋
会津絵ろうそくに癒される

 

会津絵ろうそくができるまで

 
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芯を何度も液状のろうにくぐらせ、太さを出していく
 では、会津絵ろうそくはどうやってできているのでしょうか? 会津で創業330年を誇る老舗・山形屋本店を取材してみました。
 
 職人が伝統技術を駆使してひとつひとつ手作りで仕上げる絵ろうそくは、まず、巻き串と呼ばれる串に和紙を巻き付けてその上から灯芯をらせん状に巻きつけて芯を作り、芯を溶かしたろうにつけて固めていきます。
 
 次にかけ串と呼ばれる串に指し、芯の先を尖らせます。あとはかけ舟と呼ばれる器に液状のろうを満たして芯を浸し、何度も重ねてつけていく作業を繰り返す。
 
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山形屋の300年以上の伝統を受け継ぐ薄さん。カンナがけの様子
 
 最後に、ろうそくの表面をカンナで丁寧に削り、なめらかにしたろうそくの表面に呉汁を塗って形を作っていきます。
 
 そしていよいよ絵付け。絵付け専門の職人がひとつひとつのろうそくに、手書きで花の絵柄を描き込んでいきます。純白で清らかさを感じさせるろうに、華やぎのある色彩が日本の風情を感じさせていきます。会津地方は厳しい寒さに見舞われることが多かった地域でしたので、殺伐とした冬の風景に少しでも彩りを加えたいという当時の職人たちの想いが、ろうに花を咲かせ、絵柄のクオリティを育て上げてきたのです。
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絵付け専門の職人がひとつひとつ細やかな絵柄をつけていく
 
 

東北の和文化を軸とした復興支援

 
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 こうした会津絵ろうそくに着目し、東日本大震災の復興のために現地の職人たちとコラボレートするプロジェクトも現れています。東北の伝統工芸品の魅力を再発見することで復興を支援するというポリシーを掲げた「灯りのありか」という民間団体です。
 「東北産の商品を東北の方々が売り、各地で購買することによって東北の経済サイクルを元気にできないかと考えました。その窓口として伝統工芸品という、東北が誇る“土地の魂”そのものを広めたい。絵ろうそくは、職人さんが何度もろうを重ねていく作り方をするので、まるで木の年輪のように輪が広がっていくんです。支援の輪を広げつつ、拡がりゆく輪を、ろうそくの灯りのように照らし続けていきたいですね」と、同プロジェクトの代表を務める幸本康寿さん。
 山形屋本店の職人・薄さんも「いろんな形で東北の工芸品が広がっていくのはうれしい話。絵ろうそくのシェアが広がれば、職人を育てたり、雇用を広げたりもできる」とこの活動に期待を寄せています。
 
 また、2年前から「47都道府県ソフト活性化事業」という事業をはじめ、日本各地の物産を広めている株式会社47PLANNINGの鈴木賢治さんは、「伝統工芸品が東北の復興につながるならば、東北人として、福島県人としてこんなにうれしいことはないですよ」と、自店舗で会津絵ろうそくを取り扱ったり、毎月11日にキャンドルナイトを行うなど積極的な協力をなさっています。
 
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 新潟県の貝掛温泉では、ロビーにあつらえた囲炉裏のそばでろうそくを使っての風情ある演出を検討するなど、前向きな活用案が進んでいます。「やはり話を聞いて『協力したい』と率直に思いましたので、私たちにできることは積極的に検討していきたいと思っています」と若女将の長谷川秀美さん。
 
 夏の風情を楽しむためのアイテムとして、また復興支援の一環として。この夏、会津絵ろうそくの灯に心を癒される時間を作ってみてはいかがでしょうか?
 
 
  ろうそく屋 会津絵蝋燭本舗 山形屋本店
福島県会津若松市上町2番34号
TEL 0242-22-5769
http://rousoku.com
 
 

 

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