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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

自動車ガラス施工の老舗 エーミングも手がける
有限会社松井板硝子店 代表取締役社長 足立一男

 
プロフィール 東京都出身。京都大学を卒業後、三菱電機に就職し、イギリスやシンガポールなど海外の赴任先で活躍した。その後、アメリカやドイツの企業を経て、妻の律子氏の祖父が創業した(有)松井板硝子店の経営を引き継いだ。自動車ガラスの分野で幅広い事業を展開し、ガラス交換・リペアをはじめ、エーミングやカーフィルム、ラッピングなどの施工も手がけている。【ホームページ
 
 
 
富山県富山市で1931年創業の有限会社松井板硝子店は、自動車ガラスの分野で県内の半分強のシェアを持つ有力企業。海外でのビジネス経験が豊富な3代目の足立一男代表取締役社長が約30人の従業員を引っ張り、全員一丸の技術力で変動の激しい自動車業界をエネルギッシュに歩き続けている。常に先を読んで動きたいと将来に意欲を燃やす足立社長に、これまでの歩みと最近始めた新事業などについてたっぷり語ってもらった。
 
 
 

グローバルなキャリアの経験値を老舗に注入

 
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インタビュアー 石黒彩 (元モーニング娘。)
石黒 自動車のガラス交換やリペアなど幅広く事業を展開されている有限会社松井板硝子店さん。代表取締役社長の足立一男さん、専務取締役の足立律子さん、事業企画室長・業務部長の足立卓也さんにお話をうかがいます。まずは、会社の歴史と足立社長のこれまでの歩みから教えてください。
 
足立(一) 松井板硝子店は、もともと妻である律子の祖父が始めた会社です。1970年から1980年くらいまでは建築用のガラスが主体でしたが、その後のモータリゼーションの波に乗り、自動車ガラスの分野で高いシェアを誇るまでに成長しました。妻の律子とは、京都大学在学中に知り合いましてね。三菱電機に就職後は、英国やシンガポールなど家族を連れての海外赴任の生活が長く、その後は、欧米系の外資企業などに転じ、CFOなどの仕事をしていました。
 
石黒 非常に濃いキャリアを歩まれてきたのですね。どのような経緯で会社を継ぐことになったのか気になります。
 
足立(一) 以前より、義父母から「会社を継いでほしい」と言われていました。義父が高齢になったのを機に、業種がまったく異なるものの、それまでの経験と知識などが役に立てることがあるならと思い、引き受けました。現在は、米国にいた長男卓也もこの会社に入り、一緒に働いています。