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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

敦賀に根差して半世紀 インフラを支える砕石業
株式会社マルトミ工業 代表取締役 富本哲男

 
プロフィール 福井県出身。1973年に父親が立ち上げた事業を27歳で引き継ぎ、(株)マルトミ工業の代表取締役へ就任。地元敦賀市を拠点に、コンクリート用骨材と道路用砕石の生産販売、土木工事一式、築港・防波堤用捨石の生産販売、不動産賃貸など幅広い事業を展開する。SDGsにも取り組みながら指名業者として県と市の公共事業を担い、地域で厚い支持を受けている。2023年には創業50周年を迎えた。【ホームページ
 
 
 
創業以来、半世紀にわたり福井県敦賀市を支えてきた株式会社マルトミ工業。道路や橋、鉄道、港、ビルなどを形づくる砕石・捨石の生産販売が事業の中心だ。砕いた石を土木工事に活用する自社一貫のインフラ事業体制も頼りにされている。さらに注目すべきは、環境や人権を重んじるSDGsにも積極的な点だろう。その背景には、先代から古き良き人情を受け継ぎつつ、新しい取り組みにも臆さない富本哲男代表取締役の熱い思いがあった。
 
 
 

半世紀にわたり敦賀市のインフラを下支え

 
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インタビュアー 矢部美穂(タレント)
矢部 砕石や捨石の生産販売業を中心に、土木工事業や不動産業も手がけておられるマルトミ工業さん。2023年5月で創業50周年だそうですね。おめでとうございます!
 
富本 ありがとうございます! ファンの矢部さんにお祝いいただけて光栄です。
 
矢部 もともと御社の事業は、富本社長のお父様が始められたとうかがっています。
 
富本 はい、ちょうど私が生まれた頃、父の政一が起業しました。戦後の激動期、貧しい暮らしの中で自らトラックを運転して切り盛りしていたそうです。先代は仕事に厳しい人でしたが、義理人情に厚く、社員をとても大切にしていました。
 
矢部 富本社長は、この会社とともに人生を歩んでこられたわけですね。
 
富本 そうなりますね。早くから父は跡を継がせる考えだったようで、「いずれ会社を頼む」と言われて私は育ちました。正式に事業を継承したのは27歳です。以来、先代が築いた礎に基づき、福井県敦賀市で事業展開してきました。県と市の公共事業をはじめ新幹線の駅や高架橋、敦賀港などの事業に携わり、実績を積み上げて今に至ります。会長の父が亡くなってから、5年が経ちますね。
 
矢部 お若くして2代目に就任され、大変なことも多かったことと思います。でも、マルトミさんの成長ぶりをお父様も誇らしく思っておられることでしょうね。