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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

サッカーの普及を通して 
不動産市場と街を活性化

 

遊休地を地域のコミュニティの場へ

 
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三浦 実は僕も横浜にクラブチームをつくりたいと考えていたことがあります。だけどクラブをつくるにはピッチが必須で、横浜ではその土地が見つからなかったので、千葉県の市原市につくりました。齋藤社長は不動産が本業だから、土地を見つけるのは簡単でしょう?
 
齋藤 いえ、やっぱり横浜で見つけるのは難しいと思いますよ。実際、三浦さんのようにスポーツ施設をつくるための用地を探してほしいとおっしゃるお客様もいるんですが、なかなか難しくて。サッカーのフルピッチとなると広大な敷地がいりますので、余計に難しいかもしれません。ですから、弊社でもまずはフットサルコートなど、多目的運動場をつくりたいと考えているんです。
 
三浦 横浜につくっていただけるのなら、僕が借りますよ(笑)。どこかに当てが?
 
齋藤 もともと農地として使われていたものの、地主の方が高齢になられたなどの理由で離農してしまい、活用されないまま放置されている土地があるんです。そうした土地の地主さんに、土地活用としてフットサルコートの運営を提案したいと思っています。
 
三浦 ただ、土地活用はアパートの建設などが一般的ですよね。特に高齢の方となると、フットサルという言葉には馴染みがないのではないですか。
 
齋藤 アパート経営よりも利回りが良いということであれば、興味を持ってもらえると考えています。もっとも、フットサルコートはノウハウがなければ運営できませんので、そこはゴレアドール横浜と提携することで、収益性を高めていければと。
 
 なるほどなぁ。クラブチームが運営をサポートしてくれるのであれば、地主さんの理解も得られやすいでしょうね。
 
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齋藤 はい。それに、子どもが練習を行うのは夕方から夜にかけてですから、日中の空き時間などは地域の方が利用できるようにしたいと考えています。早朝はお年寄りがゲートボールを、午後は主婦の方がテニスなどをすることができれば、地域の皆さんが集えるコミュニティにもなると思うんです。
 
三浦 近隣から幅広い世代の方が集まる場となれば、世代間交流も図れそうですね。
 
齋藤 まさにそれについて、さらに考えていることがありまして。日本では現在、民家の7軒に1軒が空き家となっています。横浜市はそこまでに至っていないものの、2030年以降は人口が減少する予測もあるので、やがては空き家も増えてくるでしょう。そうした空き家を活用し、世代間交流が図れる施設をつくることも考えているんです。地域のお年寄りが子どもに勉強や昔の遊びを教えられるような場所ができれば、双方にメリットがありますから。