住宅街の真ん中で3代目が引き継ぐ専業農家

インタビュアー 亀山つとむ(野球解説者)
池上 ここはもともと祖父が始めた農園で、当初はこの場所は自宅だけだったと聞いています。商売のセンスがあったらしく、遠くまで自分で足を運んで野菜を売りながら、少しずつ農地を広げていったそうです。農地を後継したわけではなく、自分で開拓したというのが祖父の自慢でしたね。
亀山 そうでしたか。2代目であるお父様の時代を考えると、この周辺の土地も開発が盛んだったのでは?
池上 おっしゃる通りで、周りは開発が進む中でも、「うちは農業で食べていくんだ」と農園を守っていました。気付けば地域に1200戸あるうち、専業農家はこの池上農園一軒だけになっていて、時代がずいぶん変わりましたね。